転載記事 神田外語大学教員 中山幹夫氏のHP Approaches より
 
テレビを消して脱原発
 
全国キャンペーン『テレビを消して脱原発』

私たちは、日本全国に放射能をまき散らし、愛する故郷を奪い、子供たちを被曝の危険にさらしてまで、原発の電気を欲しいとは思いません。

電力不足から日本を救うため、マスコミのデマから子供たちを守るため、原発のない安全で安心な日本にするため、テレビを消そう。

政府と電力会社の情報を垂れ流して、電力不足デマを流すテレビ局は、テレビが最も節電効果が高いという事実を隠しています。実際に家庭での節電対策でテレビが最も効果があることは野村総研の調査でも明らかになっています(文末の図表参照)。それなのにテレビ局は「節電のためにテレビを消しましょう」とは絶対に言いません。そんなに本気で電力不足が心配なら、自らが電力ピーク時が予測される時期・時間帯にテレビ放送を中止すべきです。

私たちは原発を再稼働してまでテレビを見たくはありません。

キャンペーン標語

1) テレビを消して脱原発

2) 足りるのに不足を煽るテレビ局、放送やめればいいじゃない
3) 暑い夏、テレビ消したらいいじゃない

4) 嘘ばかり流し続けるテレビ局、見ないで安全安心だ
5) エアコンつけてテレビ消す、テレビ消しても困らない



<原発関係者の方へのメッセージ>
脱原発になると仕事がなくなると思ってませんか。そんなことはないです。これから何十年もかけて安全に廃炉にするという重要な仕事があります。そのための研究も必要です。再稼働反対の人の方が多数なので、多くの国民に感謝されます。

<全国の知事さん、市長さんへのメッセージ>
脱原発で国の補助金が減って地域経済が大変だと思ってませんか。再稼働反対の人が多いので原発を稼働したら反感を買って観光客が減るかも知れませんよ。国家財政は厳しいので補助金もいつまでも続きません。やがて補助金はなくなります。これからは国に頼るより民活です。

<お店の方へのメッセージ>
店舗を明るくさえすれば客が増えると思ってませんか。店舗をあまり明るくしすぎると、そのせいで原発稼働になると反感を持たれて逆にお客に敬遠されてしまいます。一緒に節電しましょう。国民の感覚は、1年で激変しました。古いセンスのままではお客に嫌われてしまいますよ。ほどよく暗い方がセンスが良くていい雰囲気じゃないですか。

<テレビ局へのメッセージ>
実際に家庭での節電対策でテレビが最も効果があることは野村総研の調査でも明らかになっています。節電についてテレビ局は、テレビを消すことが節電効果が高いという事実を、勇気を持って報道しましょう。「節電のために今すぐテレビを消しましょう」とテレビで放送すれば効果絶大です。本気で電力不足が心配なら、自らが電力ピーク時が予測される時期・時間帯にテレビ放送を中止すべきである。私たちは原発を稼働してまでテレビを見たくはありません。

キャンペーンチラシ(ご自由にお使いください)PNG PDF
全国に拡散してテレビ局の電力不足キャンペーンを阻止しましょう。

参考資料:野村総合研究所(該当資料は5ページ目)
震災復興に向けた緊急対策の推進について 第6回提言 家庭における節電対策の推進
 
 
ー・-・-・ 以下、参考までに教授のブログ転載記事
               ゼミのテーマは「情報社会とネットメディア」ー・-・-・-・

真実を知り、自分の身は自分で守るしかない 新入生への書籍紹介 Blog / Flash

 私たちは放射線と関わらずには暮らせなくなりました。子供たちを守るための放射線の知識と政府自治体の現状が分かりやすく学べます。
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 無料公開。登録不要で自由に閲覧とダウンロードができます。
 引用はもちろん、全文印刷と配布も承諾不要(出典明示、改変禁止)
 発行 ウック  ・ PCとスマートフォンでめくり読み。一次情報リンク付。
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以下に書籍を転写
 
原発と放射線 第3版  子供たちの未来のために

真実を知り、自分の身は自分で守るしかない

 放射能に汚染された町も見た目は平穏ないつもの風景ですが、見えない小さな銃弾に子供たちの小さな体は悲鳴をあげています。このままなら数年後に犠牲になる子供と悲しむ親が確実に増えます。子供たちを放射能の危険から守れるのは大人だけです。
 放射線など専門家以外は知らなくても困らない時の方が幸せでした。でも私たちは放射線と関わらずには暮らせなくなりました。それなのに、政府と学者は本当のことさえ話さない。政府と学者もいつかは良心に目覚めるでしょう。こんなマスコミの報道もいつかは正されるでしょう。しかし、それは大きく被害が広がった後です。待っていたら手遅れなのです。
 前半では放射線についてやさしく分かりやすく説明します。科学が苦手でも理解できます。必要な数字もわずかです。後半では自治体などの今の社会の現状について具体的に説明します。放射線の知識を身に付け、政府や自治体の現状を知れば、マスコミとネットの情報の真偽も判断できるようになります。
 第2版で後半『原発利権としてのマスコミ』から『おわりに』を追加。第3版でAppendixを追加しました。
文中のリンクは動画や参考資料です。
Twitterとブログでも情報提供をしています。
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 ブログ(Approaches) http://approaches.blog135.fc2.com/

【前半】

情報戦争

 今の『日本はひとつ』ではありません。日本で起きていることは情報戦争なのです。しかも、国民の生命、子供たちの未来がかかっています。すぐ影響があれば人は警戒できますが放射線の影響は5年後10年後です。だから安全と言われれば信じてしまい、危険と言われても実感できません。しかし子供たちにとって、5年後10年後は人生の大切な時期なのです。

 ただちに健康に影響はないと言う政治家たちがいます。ガンの死亡率が多少増加しても影響がないという学者もいます。本当なのでしょうか。予防接種の注射器と針の使い回しによる肝炎感染、薬害肝炎、水俣病、血液製剤による薬害エイズを思い出してください。どれも当初から危険性が指摘されていたのに政府は長期間放置し続けました。

 一部の良識ある学者以外は、学者たちも政府に加担し続け、テレビと新聞などのマスメディアも被害が拡大するまで報道を避けてきました。やっと報道されるようになった時には、どれも多くの犠牲者が出た後でした。社会問題になることが遅れたことで、それまでの期間に関連企業は損失を逃れて利益を得ることができました。問題になった時には当時の政治家や経営者などの責任者はすでにその立場にいませんでした。犠牲者はいつも立場の弱い一般国民です。このままなら原発事故による被害も同じ道を歩みます。しかも被害はかつてないほどに大きくなる可能性があります。
 政府・東電・学者の情報を無批判に垂れ流すマスメディアに対しての良識ある市民の戦いは子供たちを守るための戦いです。まるで戦時中のような状況です。過去と決定的に違うことは、市民にはネットメディアという武器があることです。基本的な知識を身につけて、情報を判断し、子供たちを守る行動が必要です。

知識で子供を守る

 専門的なコメントをする人の多くは原子力と放射線の研究者です。原子力と放射線の研究で生活してきた人たちだからかもしれませんが原発推進の立場からの発言が多く、あまりに安全性を強調しすぎています。
 多くの人が子供のために真剣に放射線を学び市民科学者に育っています。専門外の人もこの状況を何とか打開しようと必死に学んで行動しています。しかし、ほとんどの原子力学者と放射線医療学者にはその切実な声に真摯に耳を傾ける気持ちを感じられません。
 市民の心配を素人の戯言のように扱う。他分野の人の意見には、専門外だからと耳も貸さない。そして「原発は原子力の専門家に任せておけ、医療は医療の専門家に任せておけ、知らないくせに口を出すな」、まるでそんな裸の王様の言葉が聞こえてくるようです。
 でも現実は正反対です。私たちは彼らがあてにならないから困っているのです。今まで絶対安全だと言っていた原発で大事故が起きたのに、原子力学者は現実を直視せず事故の収束さえできない。放射線医療学者たちは、日本全国の水と空気、海と大地に深刻な放射能汚染が広がっているのにそれを防ごうともしない。そして原発は安全だ、放射能は安全だと宣伝する。
 これでは多くの国民が疑心暗鬼になるのも当然です。このままでは誰もが食べ物と水、空気と土壌に不安を感じつつも、危険の有無が判断できず、適切な行動がとれません。原発事故は今も被害が進行中で予断を許さない状態です。それなのに正確な情報が控えられています。風評という言葉も独り歩きしていて本当に安全でない場合にそれを言うことさえも風評扱いされています。正確な情報とそれを判断する知識をもとに危険を避けるからこそ安全になるのであって、安易に安全だと思うことは逆に危険な結果を生みます。
 マスコミは、政府の言う風評被害をそのまま無批判に使っています。本当の加害者は別にいるのに、心配して買わない消費者を加害者のように扱い、被害者は生産者だけのように思わせることで、本来ならば協力し合うべき両者を分断させているのです。でも実際に起きていることは放射能被害です。被害者である生産者と消費者は共に手をつないで、加害者である東電と政府に、被害補償と放射能拡散の防止、暫定基準の見直しを求めて、子供たちを守りましょう。
 私は原子力の研究者ではありませんが、だからこそ客観的に見えることがあります。物理学を専門として学んだので原子力を含めて自然科学全般に詳しく、大学では、生活者の視点で文系の学生に物理学を教えています。自然科学は技術者や研究者のためのものではありません。全ての人の生活に密接に関連しています。ここでは自然科学が得意でない人にも分かりやすいように、放射線の本質を端的に説明します

原発は必要か

 (略)