守受刑者が再審請求=筋弛緩剤事件、警察鑑定を否定—仙台地裁
時事通信2月10日(金)18時10分
仙台市泉区の北陵クリニック(閉院)で2000年、患者の点滴に筋弛緩(しかん)剤を混入し1人を殺害、4人を意識不明などにさせたとして、殺人と殺人未遂罪で無期懲役が確定した元准看護師、守大助受刑者(40)が10日、仙台地裁に再審請求した。弁護団が明らかにした。
弁護団は新証拠として、患者から筋弛緩剤の成分を検出したとする大阪府警科学捜査研究所(科捜研)の鑑定を否定する実験結果を提出。患者の容体急変は筋弛緩剤の症状ではないとした神経内科医の意見書などと合わせ、5件すべてについて「事件ではない」と無罪を主張する。
阿部泰雄弁護団長は記者会見で「警察鑑定は根底から覆った。裁判所は科学的観点で検討してほしい」と述べた。
科捜研鑑定は、患者の血清などの資料と筋弛緩剤から同一のイオンを検出したとされ、有罪判決の根拠の一つとなった。弁護側は東京薬科大の専門家に依頼した実験の結果、「どのような方法で分析しても、筋弛緩剤の成分からこのイオンは検出されなかった」と主張している。
[時事通信社]
弁護団は新証拠として、患者から筋弛緩剤の成分を検出したとする大阪府警科学捜査研究所(科捜研)の鑑定を否定する実験結果を提出。患者の容体急変は筋弛緩剤の症状ではないとした神経内科医の意見書などと合わせ、5件すべてについて「事件ではない」と無罪を主張する。
阿部泰雄弁護団長は記者会見で「警察鑑定は根底から覆った。裁判所は科学的観点で検討してほしい」と述べた。
科捜研鑑定は、患者の血清などの資料と筋弛緩剤から同一のイオンを検出したとされ、有罪判決の根拠の一つとなった。弁護側は東京薬科大の専門家に依頼した実験の結果、「どのような方法で分析しても、筋弛緩剤の成分からこのイオンは検出されなかった」と主張している。
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