◎ 未完の大作『板橋高校卒業式事件』
                 藤田勝久〈再掲〉14
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「エゾリス」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》

 ★ 取材報告書 続き(2)
Δ 3月18日(木)  午後3時8分~3時48分 電話  
  応接者 、北爪校長   取材、 黒塗り 記者(サンデー毎日)

Q 告訴の主体は校長になるか。
A 相談中である。
Q 威力業務妨害罪となるのは式開始の遅れ<注1>か。
A そういうことになると考える。
Q 生徒の不起立との関連は?
A 現在、職員について調査中である。
Q 生徒に対する調査は行うのか。
A 今のところ考えていない。
Q 生徒との接触はあったのか。
A 本人も認めている。
Q 従来の都立高校の国旗・国歌のやり方は?
A 今回の実施指針のようにはできていなかった。今回は実施指針とおりやれた。


Q 学校として来賓として呼んだのか。
A 本人から1週間前に<注2>1年生の時に1年間教えた<注3>ので、卒業式に出席したいので案内状がほしいといってきたので、案内状を郵送した。
Q 卒業式の前にも学校に来たのか。
A 前日に来た。校長は初対面であった。明日はTBSの取材の入る。厳粛にやりたいのでよろしくと言った。今日は転勤の案内状<注4>を印刷させてもらいに来たと言った。
Q TBS取材の経緯?
A 新実施指針後の卒業式であり、土屋都議も出席するので、同都議を追う形の取材であった。
Q 9割の不起立の様子は?
A 生徒がさみだれ式<注5>に座った。
Q 立つようにと声はかかったのか。
A 来賓席の土屋都議、職員席の校長・教頭が声をかけた<注6>
Q 生徒が立たないと先生が責任を問われるというやり方をどう思うか。
A 生徒の不起立で教員の指導責任が問われるのは、一部のクラスだけ多くの生徒が起立しないとか、ほとんどの生徒が起立しないといった特別の場合<注7>である。
Q 先生のために子どもの内心の自由が規制されるのでは?
A 教員は国旗・国歌を尊重するよう指導すべき立場にある。その指導は内心の自由を規制するものではない。高校生であれば、生徒が自分で考えて立たないということもありうることだ<注8>

<注1> 校長は「威力業務妨害罪」となるのは式開始の遅れと考えていると答えている。
 ーーーこれは今回の起訴状において完全に問題外とされた。遅れについては何の言及もない。
 地検も関係者の事情聴取で式の数分の遅れは元教員と何ら関係ないと判断せざるをえなかった。テレビ局のカメラを避けて、卒業生を遠くに待機させていたのだ。
 しかし考えてもみるまでもなく、式の遅れは当初より織り込み済みのことであり、その間の事情を最もよく知っていたのは校長本人である。事情を熟知していて平然と遅れを元教員の責にして罪を問う神経は理解の埒外である。言い含められているのか、神経がおかしいのか。
<注2> 校長は「一週間前の3月4日に案内状がほしいといってきた」という
 ーーーその通りである。しからば何故に警察の聴取における尋問、「案内状について、2月中旬に電話してきた」が生じるのであろうか。校長よ、記者には本当のことを言い、警察には誘導されて虚偽の証言をなしたのか。これほどの捏造は呆れるばかりである。(あとに尋問の詳細を記す。)
<注3> 「1年の時に1年間教えた」---元教員の担当は3年の倫理であり授業は受け持っていない。
<注4> 「転勤の案内状」---退職の挨拶状である。
<注5> 「さみだれ式」---潮の引く如くである
<注6> 「土屋都議・・・・・が声をかけた」ーーーある政党の議員がその政党の理念もしくは個人の思想から発声することを認めたら、卒業式の場は政党間の怒号に包まれるであろう。外部の議員の式最中の発言の問題性を何も感じていない校長である
<注7> 「特別の場合である」---特別の場合とそうでない場合の境界線をどこに引くというのか。高校生であればそれこそほとんどが立たないこともありうることだ。
<注8> 「高校生であれば、生徒が自分で考えて立たないということもありうることだ」
 ---記者にのみ言うのでなく都教委に言ってみたら。その通りだが、それなら平然としていればよいではないか。「起立しなさい」とわめき続けることはない。

(続)
 
 
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