県が小水力発電事業化後押し 飯田・木島平などモデル地域に
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木島平村の馬曲川から取水して稼働する村営馬曲川水力発電所
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県は年内にも、飯田市と下高井郡木島平村をモデル地域とし、小水力発電の事業化を目指す研究組織「自然エネルギー自給型コミュニティ検討会」(仮称)を設置する。両市村が過去に実施した小水力発電の実現可能性調査のデータを生かし、専門家を交えて市民や民間の出資による運営の手法などを検討。他地域への普及も視野に入れ、年度内にも成果をまとめる。
飯田市は2009~10年度、木島平村は09年度に環境省などの委託事業を活用して市民・民間出資による小水力発電の実現可能性を調査。飯田市は山間部の上村地区を流れる小沢川を中心に、取水による生態系への影響や事業化の課題などを調べた。木島平村は村営小水力発電所「馬曲(まぐせ)川発電所」(最大出力95キロワット)の下流に、発電所を増設した場合の採算性を検討した。
両市村とも大まかな採算性などは把握できたものの、資金調達手法や、行政の財政的な関与など具体化に向けて詰めるべき課題は多いという。飯田市地球温暖化対策課は、数十―数百世帯程度の地区であれば、小水力発電を中心にした自然エネルギーで全ての電源を賄うことも「理論上は可能」とし、事業化に期待を込める。
県は検討会運営の委託費など関連予算428万円を一般会計9月補正予算に計上。県温暖化対策課は「両市村の構想の具体化を支援することで、自然エネルギーの普及に弾みをつけたい」と強調。県内企業やNPO、県などでつくる「自然エネルギー信州ネット」が、市民や民間の力を活用して自然エネルギーの普及を目指す上でも参考になる―としている。
飯田市は2009~10年度、木島平村は09年度に環境省などの委託事業を活用して市民・民間出資による小水力発電の実現可能性を調査。飯田市は山間部の上村地区を流れる小沢川を中心に、取水による生態系への影響や事業化の課題などを調べた。木島平村は村営小水力発電所「馬曲(まぐせ)川発電所」(最大出力95キロワット)の下流に、発電所を増設した場合の採算性を検討した。
両市村とも大まかな採算性などは把握できたものの、資金調達手法や、行政の財政的な関与など具体化に向けて詰めるべき課題は多いという。飯田市地球温暖化対策課は、数十―数百世帯程度の地区であれば、小水力発電を中心にした自然エネルギーで全ての電源を賄うことも「理論上は可能」とし、事業化に期待を込める。
県は検討会運営の委託費など関連予算428万円を一般会計9月補正予算に計上。県温暖化対策課は「両市村の構想の具体化を支援することで、自然エネルギーの普及に弾みをつけたい」と強調。県内企業やNPO、県などでつくる「自然エネルギー信州ネット」が、市民や民間の力を活用して自然エネルギーの普及を目指す上でも参考になる―としている。
信濃毎日新聞 11月16日(水)