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社会保障考えるシンポに50人 千葉で開催 /千葉 毎日新聞 9月18日

 今後の社会保障のあるべき姿を考えるシンポジウム「社会保障の再構築」(県弁護士会主催)が17日、千葉市内で開かれた。約50人の聴衆が、熱心に耳を傾けた。
 基調講演では、伊藤周平・鹿児島大学法科大学院教授が、これまでの社会保障政策の経過や、国が進める「社会保障と税の一体改革」の議論などを説明した。介護保険制度導入を契機に民間企業の参入もあったが、「介護事業者は、行政への書類提出など事務作業が急増し、本来すべき福祉サービス充実に手が回らないなど、問題点も多い」と指摘した。
 その後、伊藤教授や県内の病院に勤務する社会福祉士、保育園に勤務経験のある職員らが現状を報告し、討論した。「社会保障が民間に丸投げされ、自治体に専門職が少なくなり、公の責任が脆弱(ぜいじゃく)になっている」「保育園の定員弾力化で、保育の現場はすし詰め状態だ」「介護保険の自己負担分も支払えない人が増えている」などの声が上がった。【森有正】