NHKスペシャル 原爆投下 活かされなかった極秘情報
8月6日(土) 午後9:00~9:58 総合
8月9日(火) 午前1:05~2:03(8日深夜) 総合

 広島・長崎あわせて20万を超える人々の命を奪った原子爆弾。
これまで日本は、アメリカが原爆攻撃の準備をしていることを知らないまま、“想定外”の奇襲を受けたとしてきた。
しかし実際は、原爆投下に向けた米軍の動きを事前に察知していたことが、新たな証言と資料から明らかになってきた。
日本軍諜報部隊が追跡していたのは、テニアン島を拠点に活動するあるB29部隊。
その部隊こそ、後に広島と長崎に原爆を投下する『第509混成部隊』だった。
日本軍は、不審なコールサインで交信するこの部隊を、「ある任務を負った特殊部隊」とみて警戒していたのだ。
8月6日朝、コールサインを傍受した軍は、特殊部隊が広島に迫っていることを察知。
しかし、空襲警報さえ出されないまま、原爆は人々の頭上で炸裂した。
そして9日未明、軍は再び同じコールサインを傍受、誰もが「第2の原爆」と確信した。情報は軍上層部にも伝えられたが、長崎への2度目の悲劇も防ぐことはできなかった。

番組では、広島・長崎への原爆投下を巡る日本側の動きを克明に追う。
情報をつかみながら、なぜ多くの人々が無防備のまま亡くならなければならなかったのか……。

原爆投下から66年が経った今、初めてその問いに迫る調査報道である。