高校生平和大使、フランス領ポリネシアのタヒチを訪問

 フランス領ポリネシアのムルロア環礁(かんしょう)とファンガタウファ環礁は、1966年から96年までの間、フランスが大気圏内核実験や海底の地下内での核実験を繰り返してきたところ。
長崎新聞等によると、長崎県などの5人の「高校生平和大使」が、先月下旬、NGOピースボートの「ヒバクシャ地球一周・証言の航海」に加わってこのフランス領ポリネシアのタヒチを訪ねる旅に出、9日帰国したといいます。
 タヒチを訪れた5人の高校生は、長崎西高2年の鈴木慶爾(けいじ)さん、活水(かっすい)高1年の山口真莉絵(まりえ)さん、佐世保(させぼ)高2年の佐生(さそう)悠香(はるか)さん(以上長崎県)と、筑紫(つくし)女学園高3年の大神(おおかみ)櫻子(さくらこ)さん(福岡県)、鴎友(おうゆう)学園女子高3年の今野英里子(えりこ)さん(東京都)。
派遣したのは「ながさき平和大集会実行委員会」。

 5人は、被爆者や来日していたNGO「ムルロア・エ・タトゥ」(「モルロアと私たち協会」、タヒチの核実験被害者権利運動に取り組む団体)のメンバーと共に、長崎でピースボートの第4回「ヒバクシャ地球一周・証言の航海」の船に乗船。

 船内で被爆証言DVDの上映やタヒチの核実験被害者、オーストラリアのウラン採掘被害地の先住民との意見交換を行なうなどした後、タヒチで船を下り、現地の中学生と交流するなどしたといいいます。
同紙によると、先月9日には、長崎市内で、「中高生ノーニュークネットワーク広島」と平和運動に取り組んでいる長崎の「高校生一万人署名活動実行委」の計30人が、核兵器廃絶に向けての若者の連携などについて話し合いを持ったともいいます。

 足元の原発問題に取り組むなかで核実験場とされた世界の各地住民の核災害にも気付かされた者として、高校生や中学生のこうした活動に注目しないではいられません。
 核兵器のない世界をめざして、今後さらに見聞を広め深めながら活動の輪を広げて行ってほしいものです。
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フランスが行なった核実験によるフランス領ポリネシア住民の被害の現状の一部については、YouTubeの次の動画(2009年5月)で知ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=WNXtKzlY08w

veohの次の動画では、原爆による内部ヒバク(前半)と外部ヒバク(後半)についての長崎大学の最近の研究結果をわかりやすく知ることができます。
http://www.veoh.com/browse/videos/category/news/watch/v18682192z3nrJ2zR


原子力発電を考える石巻市民の会
日下郁郎 | 分類: 核兵器のない世界をめざして
http://shiminnokai.info/cat44/post-3.html