枝野官房長官は、午前10時前に記者会見し、福島第一原子力発電所の敷地内の土壌から微量のプルトニウムが検出されたことについて、「燃料棒が一定程度、溶融したことを裏付けるもので、大変深刻な事態だ」と述べ、観測態勢を強化する考えを示しました。

 この中で、枝野官房長官は、微量のプルトニウムが検出されたことについて、「濃度は、大気圏内で行われた核実験で国内に降り、環境中に存在するプルトニウムと同程度だが、種類には異なるものが入っている。核燃料に由来すると思われる種類が検出されており、燃料棒から出ている可能性は高く、ほぼ間違いない」と述べ、事故による影響だという認識を示しました。

 そのうえで、枝野長官は「周辺のたまり水で、強い放射線が計測されていることと併せて、燃料棒が一定程度、溶融したことを裏付けるものだ。大変深刻な事態で、そのことによる周辺部への影響を阻止し、収束させることに全力を挙げている」と述べました。

 そして、枝野長官は「高い濃度のプルトニウムが検出されれば、対応が必要であり、継続的にモニタリングをする必要がある」と述べ、観測態勢を強化する考えを示しました。


 NHKニュース 3月29日 11:30更新