陸上自衛隊の情報保全隊による国民の監視と情報収集の差し止めを求めて107人が仙台地裁に提訴している裁判で1月17日、第19回口頭弁論が開かれ、原告で宮城憲法会議代表委員の安孫子麟さんと、青森県平和委員会事務局長の大宮慶作さんの証人尋問が行われました。

 安孫子さんは、04年に憲法運動にかかわる3団体が開催した集会について、協議して決定した8つのシュプレヒコールのうちしんぶん等で報道だれたものが3つしかないのに、6つが内部資料に掲載されていたことなどを指摘。「その場にいないと、こんなに正確には把握できない」として、監視されていたことは明らかだと主張。被告の国側が内部資料や監視行為に関する認否を拒否していることについて、「監視行為を国民の目から隠す行為かつての憲兵隊のやり方を想起させる」と批判しました。

 大宮さんは、内部資料に記録されている13階の活動について、「その時の人数、ゼッケン、現場の状況がそのまま書いてある」などと証言。
独自の監視活動は存在していたことが浮かび上がりました。

 次回の証人尋問は5月9日です。

≪救援新聞2011年2月5日号≫