岩波新書(新赤版)
2011年1月20日 第1刷発行
著者 久保 亨 Toru Kubo
発行所 株式会社 岩波新書
定価 800円
中国はなぜ
社会主義をめざしたのか?
吹き荒れる文化大革命の嵐
試行錯誤の4半世紀
「尊敬する毛沢東主席へ あなたが今何をしているのか、一人の共産党員として考えてみてください。・・・文化大革命は民衆運動ではありません。一人の人間が銃によって民衆を動かしているだけです。
私は本日をもって中国共産主義青年団を退団することを謹んで声明します。」
北京外国語学院4年・王蓉芠が1966年に送った毛沢東宛書簡より。<はじめに 抜粋>
人民共和国の成立は必ずしも社会主義政権の樹立を意味していなかった。それにもかかわらず、中国はなぜ社会主義をめざしたのか。戦後さまざまな政治構想が交錯するなかで実権を握った中国共産党。急進化するその政策路線はやがて、文化大革命の嵐を呼び寄せてしまう。試行錯誤を重ねた四半世紀をたどる。