本日(11月22日)、東京都人事委員会で<授業を優先し、再発防止研修を受けなかった>として、「減給10分の1 6ヶ月」という重い処分を受けた元福生高校のFさんの審理がありました。
本日は、①当時の人事部職員課長のH氏と②Fさんの証人尋問でした。
「人事委審理室」 《撮影:平田 泉》
①の尋問の中では、まず<日程変更>の件についてが問題になりました。
Fさんが指定された研修日は、授業が5時間も入っており授業の振り替えも不可能なので、別の日に変更してほしいと強く要求していました。
H氏はこの<日程変更>について、このようなことを述べました。
「研修は義務なので、宿泊を伴う出張など以外は原則としては認めない。ただし申し出があれば個々に判断する。」
しかし、今回は全く取り合わなかったのです。
(また、宿泊を伴う出張でも原則的には日程変更を認めていないのが現実です。)
そこで、Fさんは当日、授業を大切にする方が生徒に対する義務だと考え、授業を優先しました。
その結果、再発防止研修を欠席したとして、校長は「事故報告書」を上げ、Fさんは事情聴取によばれることになりました。
その際、Fさんは録音もメモも許可されませんでした。
それについて尋問でH氏は、
「録音は改ざんされる可能性がある。メモも同様だ。聴取記録を一元化するために許可しなかった」と述べました。
これについては傍聴者(満席)から怒りの声が上がりました。
都教委こそ「改ざん」しているというわけです。
つまり、都教委のやっていることは、弁護士の同席も認めず、「密室の取調べ」そのものなのです。
そして、H氏は繰り返し、「授業を行うことではなく、研修に出ることが義務なのだ」と強調しました。
また、処分理由の<信用失墜行為>についてもH氏は、「公務員として法令に基づかなかったことが問題で、授業を行っていたことがそれに当たるか当たらないかではない。都民に対してということは、さしたる問題ではない」と述べました。
さらにH氏は、「職務命令」を出すのは「上司」ということについて、「都教委も上司にあたる。任命権者だから」というようなことも述べました。
②については、都教委側のI弁護士が、Fさんに対して、経過はともかく、「研修にでなければならないのを知っていたのだろう。」「命ぜられたという意識はあったのか。」と繰り返し執拗に質してきました。
これに対して傍聴席からは、「脅迫的な尋問だ!」と大きな抗議の声が上がりました。
これに対し、Fさんは、「校長はつねづね<授業を大切にするように>と言っていた。」
しかし、「当日4限目の授業の後、校長がものすごい剣幕で私を怒鳴りつけてきた。私は、都の命令が絶対で、学校の教育活動はどうでもいいと受け止めた。」と述べました。
以上から明らかなように、都教委にとっては自分たちが出した命令に、(たとえそれが不合理であろうが)職員が唯々諾々と従うかどうかが問題なのであり、授業や生徒、都民は二の次なのです。
「職務命令」を出しては、重い「処分」を繰り返す。
教職員を黙らせては、教職員のやる気を低下させる。
これが都教委のやっていることです。
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『これでええんか橋下「教育改革」 あかんやろ!
新勤評を許さない12・19全国集会』
日時 2010年12月19日(日)
11時30分開場 12時00分 プレ企画開始
13時00分 オープニング企画 13時30分 開会
「浪花の歌う巨人」趙博さん
パネルディスカッション 「教員評価は子どもから教育への権利を奪う」
・教育研究者(中田康彦さん・一橋大学)
・弁護士(冠木克彦さん)
・元東京都立高校校長(土肥信雄さん)
・大阪府立高校卒業生
・大阪の子どもの保護者
・現職教員(新勤評反対訴訟団原告)
全国各地(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄および海外・韓国など各地に要請中)からの発言
行動の呼びかけと集会アピール
16時45分 デモ・パレード
場所 大阪市中之島中央公会堂・大ホール(1200人規模)
地下鉄 淀屋橋または北浜駅下車
http://osaka-chuokokaido.jp/access/index.html
協力券 1000円(学生、無職の方は無料)
主催 12・19全国集会実行委員会
連絡先: 新勤評反対訴訟団
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「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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