中東の衛星テレビ局アルジャジーラは22日、内部告発を公開する民間ウェブサイト「ウィキリークス」が入手した、イラク戦争に関する駐留米軍などの40万点以上の文書に基づく特別番組を放映しました。

 この中で同テレビは、米軍検問所で民間人数100人が殺害され、イラク政府公認で受刑者に対する拷問が続けられていたなどと報じました。

 同テレビは「米軍の作戦に関する驚愕すべき新事実で、過去最大の米内部文書の流出事件」としており、あらためて反米感情が高まっています。

 文書は、2004年1月から09年12月までのもので、それによればイラク開戦の年である03年から昨年末までの死者数は10万9000人に達し、うち6割以上が非戦闘員でした。

 また、米政府はイラク側による拷問の実態を把握しながら、駐留米軍に介入しないよう命じていたといいます。

 このほか同テレビは、米民間軍事会社ブラックウォーター(現Xe)が、これまでに判明している以外にも民間人に発砲していた新事実が明らかになったとし、マリキ首相が『暗殺部隊』に関与していた疑惑も文書で報告されていたとしています。