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検察側が開示した証拠について会見で説明する袴田巌死刑囚の弁護団=静岡市葵区追手町の静岡県法律会館で、2010年9月13日午後0時59分、平塚雄太撮影 静岡県清水市(現静岡市清水区)で1966年に起きた強盗殺人「袴田事件」の第2次再審請求で静岡地検は13日、公判に未提出の証拠7項目を弁護団に開示した。一連の再審請求で初の証拠開示で、会見で明らかにした袴田巌死刑囚(74)の弁護団は「すぐ再審につながる内容ではないが一歩前進」と評価し、さらに開示を求める考えを示した。

 静岡地裁・地検・弁護団の非公開の3者協議で開示された。弁護団が求めた26項目の一部で▽犯行時の着衣で被害者の返り血が付いたとされるズボンなど衣類5点の発見時のカラー写真や捜査報告書▽事件当時に現場のみそ工場を写した写真18枚▽放火された現場の消防の実況見分調書--など7項目29点。弁護団は「衣類のカラー写真は血液の付着状況などを明らかにする有益な資料」と述べた。

 衣類は事件から1年2カ月後、県警が現場のみそだる内で発見したとされ、弁護側は証拠の捏造(ねつぞう)で冤罪(えんざい)だと主張している。81年の第1次請求(棄却)から証拠開示を求めていた。

 再審請求で初めて開示された証拠が再審開始に結びついた例は布川事件(再審公判中)などがある。【山田毅】

毎日新聞 9月14日
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