開講にあたって
企画委員会
委員長山影進
(東京大学大学院総合文化研究科長)
ホラホラ、これが僕の骨だ 生きてゐた時の苦労にみちた あのけがらはしい肉を破って しらじらと雨に洗はれ ヌックと出た骨の尖(さき)(中原中也『骨』より)
今秋の東京大学公開講座は、「ホネ ― 万物を架橋する」をテーマとして開講することとなりました。
脊椎動物である人間(ヒト)にとって、ホネは生きている間ずっと肉体を支えてくれる不可欠な存在であることは言うまでもありません。人間はまた、自分たちの死後に通常残る唯一の部分として、ホネに特別な思いを抱いてきました。そして、私たちの中だけでなく、周囲のあらゆるモノの中にホネを見出しつつ、ホネを用いて多くのモノを構築してきました。
しかしながら、ホネは目立たない存在でもあります。生きている間に自分の骨をじかに見ることは滅多にありません。しかし、ホネを折ったり、関節の具合が悪くなったりすれば、すぐに分かるし、生活に大きな支障が出ます。私たちの周囲にある様々な構造物の骨組も、普段は外壁に覆われており、私たちの目には触れません。しかし、つねに支え、繋ぐ機能を果たしています。そして何かがあったときには、その骨組の強度が問題となります。さらには、人の気骨も普段はその人の中に秘められていながら、いざというときにこそ顕わになるものです。社会の骨格も有事にこそ真価が問われます。
このように、普段は隠れた存在ながら、ホネはその硬さとともに「しなやかさ」、「したたかさ」を備えていることが求められているのです。こうした特徴を兼ね備える様々なホネの仕組はいったいどうなっているのでしょう。そして、様々なホネにどのような意味を見いだしてきたのでしょう。
今回の公開講座では、人間その他の動物のホネから、様々な物体や構造物の中のホネ、さらには、宇宙の骨格にいたるまでのホネとその不思議について各分野の専門家に語っていただきます。この連続講義をつうじて、人間や人間社会、そして人間社会を取り巻く自然界の有様に迫る契機としたいと思っています。
開催日時・サブテーマ 10月 9日(土)13:30~16:50
長寿を支えるホネ
10月16日(土)13:30~16:40 残ったホネは語る
10月23日(土)13:30~16:40 人の心のなかのホネ
10月30日(土)13:30~16:40 ホネの硬さとしなやかさ
11月 6日(土)13:30~16:50 万物を架橋するホネ
※講師等の詳細はパンフレット(PDFファイル)をご覧ください。
対象 成人一般・大学生・高校生
場所 東京大学安田講堂 〔本郷キャンパス〕
受講料 全講義(5日間)一括申込:4,000円
選択申込:1日につき1,000円
※高校生および東京大学の学生は無料
※東京大学の教職員は半額
受講にあたっての注意事項 〈事前のお申込みが必須〉
事前のお申込み・事前のお振込みが必須です。必ず、指定の払込用紙で事前に受講料をお支払いください。(お支払いの確認ができない時は、受講できない場合があります。)当日の現金でのお支払いはできません。
払込用紙を紛失された方は、すぐにご連絡下さい。
講義時間は多少延長・短縮されることがありますので、あらかじめご了承ください。
〈キャンセル・返金〉
お申込み後のキャンセルはご遠慮ください。
入金後の受講料は、いかなる場合も返金できませんので、あらかじめご了承ください。
〈公開講座中止・延期等について〉
本学の責任に帰することができない事由により、万が一公開講座の中止・延期等がある場合は、ホームページに記載いたします。
お申込み方法 ■ホームページからの申し込み
こちらから、必要事項を入力してください。
■携帯電話からの申し込み
■郵送・FAXでの申し込みの場合
「返信用A4判封筒(郵便番号、住所と氏名をご記入ください)」と「120円切手」を封筒に同封し、パンフレット・申込書を下記住所までご請求のうえお申し込みください。
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学本部広報課
お支払い方法(高校生、東京大学の学生は無料:以外の方)
1.受講券と一体となった払込用紙を、ご記入いただいた住所に郵送します。
(申し込みから2週間程度でお手元に届きます。)
2.お手元に届いた払込用紙を使って、お近くのコンビニまたは郵便局で受講料をお支払いください。
(講義日の2日前までにお支払いください。)
(払込用紙のミシン目の上部分が受講券となりますので、大切に保管して下さい。)
※払込用紙を紛失された方は、すぐにご連絡下さい。
3.当日は、払込用紙の受領書を「受講券」の裏に貼り付けて、会場へ持参してください。
問い合わせ先 東京大学本部広報課
電話 03-3815-8345(直通)
e-mail: kouhou@ml.adm.u-tokyo.ac.jp
* 上記連絡先は「東京大学公開講座」に関するお問い合わせ以外には応じられませんのでご注意下さい。
東大hp
http://www.u-tokyo.ac.jp/gen03/d04_01_01_j.html