三菱東京UFJ派遣切り裁判 次回は 8月31日火曜日 午前10時30分~夕方まで
原告が主尋問、反対尋問に応じます。

金融共闘機関紙「金融のなかま」〈月2回刊〉に掲載した記事より。


No1372 10年7月10日号
カード販売契約社員400人を解雇
三菱東京UFJ銀行   金融ユニオンが団体交渉

三菱東京UFJ銀行は、店頭で銀行カード勧誘に従事してきた契約社員(全国で400人)について、来年1月末で雇用契約を更新せず解雇することを公表しました。この銀行の決定に、当該業務に従事する各地の契約社員から金融ユニオンに相談があり5名が金融ユニオンに加入し、7月1日に銀行と団体交渉を行いました。金融ユニオンは以下の要求書を提出して銀行の対応を求めました。
 ①経営の失敗を制度の廃止にした責任者が謝罪すること。②現在の契約期限(7月末)満了での退職者に、提案の一時金にプラスして来年1月までの賃金保証をする。③銀行含むグループ企業で雇用を希望する人には、長期雇用を保証する。④新加入組合員に、組合活動を理由に嫌がらせなど不利益扱いや不当労働行為を行わない。
 金融ユニオンは7月1日の団交で、カード事業が貸金業規制法施行の影響を受けることや、カードの利用状況が悪いのは経営の責任であって、販売スタッフには責任がないことを指摘。長く働き続けたスタッフには、正行員同様の雇用の責任を取ることが労働運動の共通の要求であり、事業廃止はやむを得ないとしてもそこで培ってきたスタッフの経験やノウハウを企業の発展に活用することが経営者の課題だと強く主張。
 団体交渉に参加した当該の組合員からは職場で契約期間の1月までに目標もなく「飼い殺し」のような職場状況や「解雇の不安」から、体調を崩している人も出てきていることが訴えられました。また、世帯主として教育ローンが必要になっている人が、3年以上働いているのに勤務年数がゼロ年とされ、加えて仕事も見つかるかわからない不安を抱いていることが訴えられました。
 銀行は、契約にない一時金の支払いや、会社都合の退職として扱えるように配慮し、テンプスタッフ(派遣会社)への転職相談などできる限りの対応はしてきていると説明し、個別配慮など個々に相談を申し出てほしいが、一律の雇用を保証することはできないと回答しました。
 組合としては、個々のスタッフさんの声を組合として取り上げ、交渉を続ける決意です。(金融ユニオン大阪発)


No1372 10年7月10日号
契約社員解雇など質問
三菱東京UFJ株主総会で
金融労連・金融ユニオン

6月29日(火)、三菱東京UFJ銀行の株主総会が開催され、金融ユニオンから組合員が株主として出席し、カード販売契約社員400人の解雇問題などを質しました。
 当日は、株主総会に先立って丸の内の三菱東京UFJ銀行本店前で、出勤する職員に宣伝活動を行った後、九段の株主総会会場入口で、総会に出席する株主向けにビラを配布しました。株主総会への質問状を掲載したビラを多数の株主が関心を持って受取り、ビラを受け取った株主が総会でビラを参考に質問する場面もありました。
 総会で金融ユニオンの組合員は、賃金水準の是正と55歳以降年齢差別賃金の是正時期について質しました。またカード販売に従事する契約社員の解雇問題のような経営の失敗を、立場の弱い労働者に転嫁するのではなく、非正規労働者の正社員化に努力することを求めました。
 これに対し銀行は、労働条件については労使協議で説明すると、答弁を避けました。高齢者の雇用拡大には努力しており、年齢差別はないとしましたが、処遇改善時期については回答しませんでした。
 また、カード販売社員の雇用問題については、カード販売は廃止業務としているが、スタッフの様々な相談に応じる相談窓口を作って職務斡旋など手厚い対応をしているのでご理解を賜りたいとしました。
 組合員以外の株主からは役員報酬についての質問が出され、会社側は、永易、畔柳、玉腰3名の役員が1億1千万円以上の報酬を得ていると回答。株主から従業員の処遇に関する質問もだされました。これに対し銀行は、高齢化社会にあって継続雇用や女性職員の働きやすさの改善に努力している。女性管理職の登用を銀行では10%、信託銀行では15%まで増やしている。女性支店長は銀行で40名いるなどと回答しました。さらに、他の株主からは、派遣切りなどの状況はないのか、キャノンのようなことはしないでほしいとの質問と要望が出されました。(金融ユニオン大阪発)