21日午後2時にスタート。涸沢ヒュッテ内で演奏を楽しむ21日夜の「コニャックとワインと音楽の夕べ」や、22日早朝のチューバ二重奏「夜明けのチューバ」など、22日朝まで屋内外で6ステージを予定している。フルート、クラリネット、金管合奏2組の計4団体が約50曲を演奏する。
5日夜は、17人が松本市内に集まり、「エーデルワイス」や山岳にちなんだ「穂高よさらば」「岳人の歌」など全員合奏の曲を練習した。
5回目の参加となるトランペットの市村絵美さん(30)=松本市=は初の独奏に挑戦する予定で「プレッシャーはあるけれど、毎年楽しみにしてくれているお客さんのためにも思い切り吹きたい」。初参加のクラリネットの海鉾隆志さん(22)は「初めての登山に心配もあるが、山に登って楽器を吹くという新しいことに挑戦したかった」と話した。
音楽祭は涸沢ヒュッテの小林銀一会長らでつくる実行委員会主催。1996年から、悪天候で中止した2008年以外は毎年開いており、登山者にも夏山シーズン終盤の恒例行事として親しまれている。5日の練習の終わりには、実行委員の伊藤一登さんから演奏者へ「皆さんが思っている以上に、音楽祭への登山者の期待は大きくなっている。ぜひよろしくお願いします」との激励があった。
【写真説明】上:涸沢音楽祭に向け、合奏曲を練習する演奏者たち
下:登山者でにぎわう北アルプス涸沢。カラフルなテント/1日
http://www8.shinmai.co.jp/yama/2010/08/08_012392.html
信濃毎日新聞 10年8月 8日(日)掲載