贈賞式:8月14日(土) 14:00~ 日本プレスセンター・ホール(東京・内幸町)
参加費:1000円(学生500円)

2010年 JCJ賞、黒田清JCJ新人賞

【JCJ大賞 】 本年は該当作なし。

【JCJ賞】
▼琉球新報 連載「呪縛の行方」を中心とする「普天間問題」のキャンペーン報道

▼沖縄タイムス 連載「迷走『普天間』」を中心とする一連の報道

▼信濃毎日新聞 キャンペーン報道「笑顔のままで 認知症-長寿社会」
http://info.shinmai.co.jp/info/2010/07/08_005132.php

▼白戸圭一『ルポ 資源大陸アフリカ─暴力が結ぶ貧困と繁栄』 東洋経済新報社

【黒田清JCJ新人賞】
▼NNNドキュメント09「アラームに囲まれた命~NICU…医療と福祉のはざまで」


受賞理由は以下の通りです。

〔JCJ賞〕
琉球新報 連載「呪縛の行方」を中心とする「普天間問題」のキャンペーン報道
〔受賞者〕琉球新報「普天間問題」取材班
[受賞理由]返還合意から13年、米軍普天間基地の移設は、県内・辺野古という”呪縛”にとらわれ続けてきた。この呪縛の解体に全力を挙げる。元防衛事務次官の日誌を独占入手し、日米高官は「県外移設は可能」との見解にたっていると報道した。戦後65年も続く基地の重圧が受忍限度を超え、「構造的差別」の域に達している。沖縄の声を多角的に伝え、本土メディアに課題を提起する。

〔JCJ賞〕
沖縄タイムス 連載「迷走『普天間』」を中心とする一連の報道
〔受賞者〕沖縄タイムス「迷走『普天間』」取材班
[受賞理由]この10ヶ月、翻弄され続けた「普天間問題」について、全紙面を使い「沖縄県民の視点と立場」に立ち、報道・論評。これにより「日本政府の対米追随の深刻さ」に加え、「本土国民の<総論賛成・各論反対>意識」が、浮き彫りになる。その結果、「普天間問題の共有化はできず、根底には沖縄差別の存在」が、明らかとなった。大きな命題と疑問を鋭く内外に発信し、報道の責務を問う。

〔JCJ賞〕
信濃毎日新聞 キャンペーン報道「笑顔のままで 認知症-長寿社会」
〔受賞者〕信濃毎日新聞編集局
[受賞理由]介護保険導入から10年。超高齢化社会が迎える新たな人権問題として、認知症を捉える。地域の中で認知症に苦しむ人々を取材し、「隠すものではない」との考えから、実名報道によるルポを連載。読者との意見交換、研究者・医者からのヒヤリング、アンケートなど多角的に情報を集め、特集7回を組む。政府にも認知症ケア報酬の拡充など見直しを迫る。

〔JCJ賞〕
白戸圭一『ルポ 資源大陸アフリカ─暴力が結ぶ貧困と繁栄』 東洋経済新報社
〔受賞者〕白戸圭一
[受賞理由]アフリカには豊かな資源がある。だが資源は私物化され国家建設はなおざりだ。スーダンのダルフール虐殺、モザンビーク女性の人身売買、石油盗掘で私服を肥やすゲリラなど、「暴力」と「資源」というキーワードでアフリカを解剖する。毎日新聞・特派員として4年間の取材をもとに書き下ろした迫真のルポ。

〔黒田清JCJ新人賞〕
NNNドキュメント09「アラームに囲まれた命~NICU…医療と福祉のはざまで」
〔受賞者〕札幌テレビ・ゆさ遊佐まみこ真己子
[受賞理由]この10年、医療の発達で超未熟児でも命が救われる。NICU(新生児集中治療室)のベッド不足は深刻だ。受け入れられず新生児が死亡。3歳になってもNICUから離れられない重度障害の子ども。「引き取って」との依頼が福祉施設に相次ぐ。そこもベッドは一杯、看護師は不足、人工呼吸器が足りない。複雑に絡み合う医療・福祉のヒズミを告発する。

JCJ8月集会 受賞記念 鼎談”「沖縄差別」とメディア”
        松元剛 琉球新報 政治部長
        長元朝治 沖縄タイムス論説委員長
       コーディネーター:桂敬一氏(元東大教授・マスコミ9条の会)