『岬の会 会報』(2009年7月25日No.10)
 ★ 業績評価裁判の控訴審に勝利しよう
 第1回ロ頭弁論9月27日(月)13:15 東京高裁824号法廷

 業績評価裁判の画期的な「全面勝利」判決から早いもので2ヶ月が過ぎました。
 一審判決において裁判所は、原告・大嶽さんに対する否定的な評価のことごとくについて、「事実に基づかない又は誤認した事実に基づいたもの」と、被告・東京都と世田谷区を厳しく断罪しました。
 私たちは、ここまで全面的で明確な事実把握に基づく判断が示された以上、東京都と世田谷区は潔く控訴を断念するよう要求しました。にもかかわらず、東京都と世田谷区は、ただ一点、権力者の面子にかけて控訴したのです。
 このような控訴自体に強く抗議します!
 控訴審第1回口頭弁論の日程が9月27日(月)午後1時15分に決まりました。
 東京都と世田谷区の悪あがきを打ち砕き、裁判の勝利を確定させるために、しっかりと気を引き締めて、控訴審に臨みたいと思います。
 あらためてみなさんの傍聴参加とご支援を訴えます。

 控訴審勝利に向けて集会を開催します
 ●9月22日(水)午後6時30分~
 ●烏山区民センター3階第4会議室


 9月27日の控訴審の開始を目前に控え、控訴審勝利に向けた集会を開催します。
 高橋弁護士から、控訴審の課題と勝利の展望を、当該の大嶽さんから、基調の報告と決意を語っていただきます。
 また、5月15日の業績評価裁判報告集会に続いて、人事考課一業績評価制度と闘う教職員のみなさんの活発な現場報告の場にしていければと考えています。
 奮ってご参加ください。

 職場から業績評価と闘い 制度撤廃へ
 -5・15報告集会での高橋弁護士のお話から

 (1)一審勝訴判決の意義
 ①公務員の任用関係について「公正評価義務」があることを真正面から認めたのは画期的。民間の労働契約関係においてさえ、今まで真正面からこれを認めた例はあまりない。民間の成果主義賃金に悩まされている労働者保護にも役立てられる。
 ②管理職の怠慢、虚偽、不作為は許されないということをはっきり示した。放置されてきた管理職による業績評価の濫用に強く歯止めをかけるものになる。一歩進んで、「公正な」業績評価自体がそもそも無理なんだという方向に波及させられる。
 ③*事委員会の措置要求の審理のあり方の是正を迫る。裁判で初めて出てきた「職務実績記録」を、都への措置要求や、それ以前の区への苦情申し出の段階で出すよう要求できる。また、大した審理もしないで都の言い分を追認することがまかり通ってきたが、これからは対立点を明確にして尋問を要求すれば、やらないわけにはいかなくなる。

(2)現場への提言
 きちんと業績評価について争ってほしい。開示要求、苦情申し出、措置要求、場合によっては裁判も辞さない。それをすると管理職は対応できない。そもそも教員の共同行為による教育活動・実践という評価できないものを、東京都が無理に押しつけてきた。大多数の教員からの開示要求とか措置要求がないことを前提にはじめてやれている。やっていけばやっていくほど、取り消しや修正事例が必ず出る。それが積み重なっていけば、仕組み自体に問題があるという話につながる。

(3)今後の課題
 そもそも業績評価制度自体がおかしいということを主張したが、裁判所はこれを認めなかった。これを認めさせることは今後の課題。控訴審は厳しい闘いになる。向こうは、判決で証拠がないと書いてあるところに、血眼になって証人等連れてくるだろう。必死に反論していかなければいけない。特に東京高裁の民事部というのは大変なところなので、ことごとく覆る危険もある。気を引き締めて引き続きやっていきたい。

 勝訴のお礼、カンパと会費更新のお願い
 業績評価裁判は、5月13日の東京地裁判決でほぼ全面的な勝利を勝ちとることができました。これも皆様方の心温まるご支援の賜物と深く感謝しています。
 足かけ5年有余、裁判には素人な大嶽ですが、この裁判を通して得た確信は、“正義は必ず勝つ”ということです。そして何が、誰が敵で味方かもはっきりしたことです。
 あろうことか世田谷区は、判決文の中味を検討せず控訴してきました。
 9月27日は、高裁での第1回ロ頭弁論が開かれます。大嶽は最後まで闘い抜きます。どうぞ今後ともご支援の程、よろしくお願いします。
 夏季カンパの要請と会費の更新の手続きを是非お願いします。

2010年7月25日 大嶽昇一

 ◎事務局より
 弁護人への一審勝利のお礼と、改めて2審の弁護をお願いするにあたって、少なからぬ出費がありました。大部分が大嶽さんの負担となっております。あらためて皆様方のご援助をよろしくお願い申しあげます。同封する振込用紙をご活用ください。

岬の会 会報
「業績評価裁判を支援する会」
2009年7月25日No.10
連絡先 世田谷区教職員組合内「岬の会」
世田谷区世田谷1-41-12
TEL3427-8811 FAX3427-6521
大嶽昇一 090-4935-6616


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