≪民主党政権で日本人みなが正面から向き合わざるを得なくなった「日米の対等な関係」
沖縄にしわ寄せされた「米軍基地や核の傘に依存した安全保障」の矛盾を浮上させる。≫
放送 4月25日(日)22:00~23:29【教育テレビ】
☆ 番組のねらい ☆
現在、日米間に横たわる問題のひとつ――普天間飛行場移設問題。
連日メディアを賑わせているが、沖縄以外の国民には意識は薄く、どこか他人事であることは否
めない。本土と沖縄とでは基地の問題意識、そして安全保障への姿勢には大きな断絶がある。
この断絶に鋭く切り込んで沖縄の立場から基地問題について発言を続ける男がいる。大田昌秀84歳、元沖縄県知事である。
国土の0.6%の面積に約75%の米軍基地がある。
相次ぐ事故や米兵による犯罪、そして騒音問題。
なぜ自分たちだけが安全保障の代価を払い続けないといけないのか・・・。
日本政府を相手にした大田の基地問題への取り組みは、知事在職時の95年に始まる。
この年、米軍基地に土地を貸していた反戦地主の主張を受け入れ、期限切れを迎える土地使用の代理署名を拒否、沖縄の立場を主張した。
時の村山首相は大田を訴え、最高裁まで争われた。さらに大田は橋本政権に普天間飛行場返還を要求、日米当局は対応機関SACOを設け協議、日米の合意を取り付けた。
しかし条件は普天間完全返還ではなく代替地への「移設」。キャンプ・シュワブ沖移設を拒否した大田県政は中央から協議会や振興金をストップされるなどの「兵糧攻め」にあい、経済復興を訴える財界の稲嶺恵一に敗れ知事を辞する。
その後、稲嶺、仲井真県政下で普天間問題は何度も合意と変更を繰り返されながらも解決することなく今日まで来た。
大田は政界引退後、研究者として度々渡米し資料を集め、基地問題を根底から考えようとしている。その一方で、全国を行脚し、講演活動を通じ基地問題の実態を訴えている。
根源にあるのは一貫した素朴で単純な怒りだ。
「戦で多くの犠牲を払った沖縄がなぜ、日本の基地の大半を引き受けないといけないのか。捨て石
にされた沖縄戦の構図と全く一緒。沖縄に対して差別がある」。
三月、活動の合間を縫って、大田は三人の男と向き合った。橋本政権で、沖縄担当の首相補佐官として激しく火花を散らした岡本行夫とは一〇年ぶりに再会、基地問題がなぜ決着しないのか、さらに日米安保のあり方を討論した。
大田県政を批判して当選した、宿敵の稲嶺恵一とは知事選以来、初めて顔を合わせた。
保守と革新という立場を越えて基地問題の苦悩を共有した。
沖縄(ウチナン)人(チュ)の立場から鋭い発言を続ける作家目取真俊とは基地から見える本土(ヤマトゥ)の差別意識を確認しあった。
三人との対話を軸に、愛知県の中学生を相手にした講演のドキュメント、さらに村山元首相、久間元防衛庁長官、SACOメンバーの田中均元外務審議官らのインタビューを交え、基地をめぐる本土と沖縄の思いを対比させる。
民主党政権で日本人みなが正面から向き合わざるを得なくなった「日米の対等な関係」と沖縄にし
わ寄せされた「米軍基地や核の傘に依存した安全保障」の矛盾を浮上させる。
沖縄にしわ寄せされた「米軍基地や核の傘に依存した安全保障」の矛盾を浮上させる。≫
放送 4月25日(日)22:00~23:29【教育テレビ】
☆ 番組のねらい ☆
現在、日米間に横たわる問題のひとつ――普天間飛行場移設問題。
連日メディアを賑わせているが、沖縄以外の国民には意識は薄く、どこか他人事であることは否
めない。本土と沖縄とでは基地の問題意識、そして安全保障への姿勢には大きな断絶がある。
この断絶に鋭く切り込んで沖縄の立場から基地問題について発言を続ける男がいる。大田昌秀84歳、元沖縄県知事である。
国土の0.6%の面積に約75%の米軍基地がある。
相次ぐ事故や米兵による犯罪、そして騒音問題。
なぜ自分たちだけが安全保障の代価を払い続けないといけないのか・・・。
日本政府を相手にした大田の基地問題への取り組みは、知事在職時の95年に始まる。
この年、米軍基地に土地を貸していた反戦地主の主張を受け入れ、期限切れを迎える土地使用の代理署名を拒否、沖縄の立場を主張した。
時の村山首相は大田を訴え、最高裁まで争われた。さらに大田は橋本政権に普天間飛行場返還を要求、日米当局は対応機関SACOを設け協議、日米の合意を取り付けた。
しかし条件は普天間完全返還ではなく代替地への「移設」。キャンプ・シュワブ沖移設を拒否した大田県政は中央から協議会や振興金をストップされるなどの「兵糧攻め」にあい、経済復興を訴える財界の稲嶺恵一に敗れ知事を辞する。
その後、稲嶺、仲井真県政下で普天間問題は何度も合意と変更を繰り返されながらも解決することなく今日まで来た。
大田は政界引退後、研究者として度々渡米し資料を集め、基地問題を根底から考えようとしている。その一方で、全国を行脚し、講演活動を通じ基地問題の実態を訴えている。
根源にあるのは一貫した素朴で単純な怒りだ。
「戦で多くの犠牲を払った沖縄がなぜ、日本の基地の大半を引き受けないといけないのか。捨て石
にされた沖縄戦の構図と全く一緒。沖縄に対して差別がある」。
三月、活動の合間を縫って、大田は三人の男と向き合った。橋本政権で、沖縄担当の首相補佐官として激しく火花を散らした岡本行夫とは一〇年ぶりに再会、基地問題がなぜ決着しないのか、さらに日米安保のあり方を討論した。
大田県政を批判して当選した、宿敵の稲嶺恵一とは知事選以来、初めて顔を合わせた。
保守と革新という立場を越えて基地問題の苦悩を共有した。
沖縄(ウチナン)人(チュ)の立場から鋭い発言を続ける作家目取真俊とは基地から見える本土(ヤマトゥ)の差別意識を確認しあった。
三人との対話を軸に、愛知県の中学生を相手にした講演のドキュメント、さらに村山元首相、久間元防衛庁長官、SACOメンバーの田中均元外務審議官らのインタビューを交え、基地をめぐる本土と沖縄の思いを対比させる。
民主党政権で日本人みなが正面から向き合わざるを得なくなった「日米の対等な関係」と沖縄にし
わ寄せされた「米軍基地や核の傘に依存した安全保障」の矛盾を浮上させる。