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『藤田の日記』 (「知られざる真実」-勾留地にてー 1,2)

2008/01/09(水)   「知られざる真実」-勾留地にてー 1
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 植草一秀著

・・・リップルウッドには米国の政界人物が深く関与した。
 クリントン政権の財務長官だったロバート・ルービン氏もリップルウッドの社外取締役に名を連ねた。
 ルービン氏は米国のゴールドマン・サックス証券の会長を務めたことがある。
 政府は旧長銀売却に際してゴールドマン・サックスをアドバイザーに選定し6億円もの対価をゴールドマンに支払った。
 ゴールドマンは政府に「瑕疵担保条項」のリスクを忠告する義務があったはずだが実行しなかった。

 新生銀行は2004年2月10日に東京証券取引所に上場した。
 上場申請から審査、承認までの手続きは異例の早さで実行された。
 しかし、旧長銀がリップルウッドに売却された経緯が不透明で、国の債権負担行為としての適正性を欠いていること、および新生銀行が抱えている訴訟事件についての投資家への説明が不十分であることから、上場容認に異論が噴出した。・・・

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2008/01/10(木)     2
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 ・・・2004年2月17日の衆議院予算委員会で、民主党の中津川博郷議員が質問した。
 瑕疵担保条項適用の実態も追及した。
 新生銀行は瑕疵担保条項を最大限に活用するために激しい「貸しはがし」を実行した。
 7兆7000億円の貸出債権が3年間で半減したという。
 321の企業が追い込まれ、債権額で1兆1702億円が預金保険機構に持ち込まれ、機構は8530億円を支払った。
 日本政府の負担は激増した。
 この負担が旧長銀落札時点で検討されねばならなかった。

 しかし、論議が十分に尽くされぬまま政府は「新生銀行」の上場を容認した。
 政府責任者は竹中金融相だった。・・・」

 ・・・3兆円近い税金で損失を穴埋めした銀行を米国業者に10億円で売却し。わずか4年で1兆円の利益を提供した。・・・

 ・・・「経済」は「世を経め民を済う=経世済民」という孔子の言葉に由来する。
 しかし、小泉政権は官僚利権を死守して弱き者を徹底的に切り捨てた。・・・