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 生きた魚になれ!

 5月23日、原寿雄さんが第33回放送フォーラムで”私の昭和史とジャーナリズム”と題して、自分史とジャーナリズムについて語りました。(主催:放送を語る会 協賛 日本ジャーナリスト会議・メディア総合研究所)

 84年前の大正デモクラシー末期に生まれ、軍国主義少年の時代=非人間の時代をすごし、1949年に共同通信社会部記者になり57年の大分県の菅生事件で、警察の謀略による交番爆破事件の特別捜査本部を作って冤罪事件を摘発したことがジャーナリストの原点となったこと。
 ジャーナリズムにとって何が大切か!?  
 ウォッチドック(吠え・噛み付き・やっつける)の重大性、権力行使を暴くことが一番大切!だと。

 参加者からの「いま一番現役のジャーナリストにとって大事なことは何か」という質問に対して、「『生きた魚になれ!』ということだ。
死んだ魚は流れのままになるが、生きた魚は流れに逆らって泳げる。
ほうっておくと楽なままで、体制に流されていく。
人間とは弱いもので、流され始めると心地よくなってしまう。
流れのままに流れるのは楽しいが、逆らうのは大変!
『流されることは悪いことだ』ということを知っているので、”ジタバタしてもしょうがない”とか
”一人ではしょうがない”と論理化する。
お互いにインテリの自覚があるための口実を探して理屈をつけて逃げるのはやめよう!
皆、(自分は)『良心的である』と思っている。『良心的である』と眠れるし、『良心的である』と流れにのれる。
(しかし、)良心を発動することが何の意味もない時期が近づいてきている・・・」と。 

< 是非、原寿雄さんの最新の著書『ジャーナリズムの可能性』(岩波新書最新刊 700円)をご一読下さい。 >