かっこいいと思うかどうかはあなた次第ですが!?

 

時代の先端を突っ走る建築家レム・コールハース率いるOMAの作品「ボルドーの家」。

 

これは90年代にフランスで建てられたものなので、すでに20年以上も前のものですが今見ても斬新。

 

 

車椅子ユーザが依頼した複雑な家

 
住宅建築を検討中に交通事故にあい車椅子ユーザーになった依頼主。
 
普通なら平屋にしてバリアフリーに、と考えそうなところだけど。
 
その車椅子ユーザーは「複雑な家にしてほしい」と建築家に依頼。
 
 
そして、気鋭の建築家が出した答えがこれ。
 
 
3階建の各フロアを移動するステージのようなエレベータ。
 
エレベータというより、もう舞台装置といっても良さそう。
 
このエレベータ部分にデスクと椅子がセットされていて、オーナーはここで過ごしながら自由に上下のフロアを移動できる。
 
背面に本棚があって、使い勝手も良さそう。
 
エレベータをあえて家のデザインの主役にする、という発想の転換がとても素敵。
 
家の主とエレベータが移動することによりフロアが完結する、それが象徴的で良いのだと建築家が語っていた。
 
そのため、主が居ないフロアにはぽっかり大きな穴が空くことになる。
 
 
いやいや、こんな大きな穴が開いてる家、あぶなくて住めないでしょう、とか
 
法的に手すりが必要じゃないの?(フランスでは大丈夫なんですかね)
 
というツッコミはさておき。
 
お風呂やトイレへの移動など、現実的な使い勝手は私には想像がつかないけれど。
 
建築家のアイデアと潤沢な資金によって実現した、カッコいい車椅子ユーザのための邸宅。
 
 
外観もとっても素敵。ああ、なんて気持ちよさそうな芝生。
 
目の保養になります。
 
今となってはこの家の主は亡くなられて、残った家族はエレベータの機能が不要になってしまったと語っていたけれど、素晴らしい建物なのでこのまま残ってほしいなと勝手ながら思ってしまう。
 
育児と関係ないネタですが、バリアフリー住宅について考えていてふとこの建物のことを思い出したので書いてみました。