・メモ
ニーチェ全集の第1巻を読んでみた。本書を読むきっかけは、数年前に葛西教授がニーチェは哲学以前は西洋古典の文献学の研究者だったという話(多分)を思い
[古典ギリシアの精神/¥2,090]
[フリードリッヒ・ニーチェ著、戸塚七郎他訳/筑摩書房(1994/5/9)]
[651p/978-4-480-08071-4]
[西洋古典学、プラトーン、古典ギリシア、宗教、ギリシア人の祭祀、プラトーン対話篇]
[ちくま学芸文庫、ニーチェ全集 1][図][050][kv 00][bb 03
・メモ
宇宙創成の下巻、14、5年ぶりの再読だ。上巻で既にビッグバンの話が出て来ていたので、下巻を使って説明すべきことなどないのではと思っていたが、その予想は完全に裏切られた。今でこそビッグバンがほぼ定説となっているが当時はその対抗馬として、ビッグバンなど無かったとする定常宇宙モデルが存在しどちらが主体か、かなり議論があったことがわかる。特にビッグバンモデルでは宇宙全体の年齢が個々の星や星雲より若い、軽い元素以外の元素合成のプロセスが不明、宇宙全体の温度が下がってきた時の痕跡を示すCMB放射が測定されていないという様々な問題があった。
しかし時間が経つに従い、ビッグバンモデルが定常宇宙モデルより説得力を持つことになる。元素合成に関しては皮肉なことに定常宇宙モデル側が解を提示し、宇宙の年齢については修正を繰り返すことで矛盾はなくなり、更にCMB放射については、実験方式、装置の進歩により実際に観測することができ、更に宇宙の展開に必要とされた揺らぎも観測できたことで流れが一気にビッグバン側に流れ流ことにになった。170ページ以降のページでそれらの経緯が語られており、その部分はついつい引き込まれ、一気に読んでしまった。その読書のスピードには自分でも呆れるほどだった。
今回が再読となるが、初回にはなかった感動を味わうことができた。逆に最初読んだ時にはいったい何を感じていたのかと自分が情けなくなる(^_^;)
本書で得られた知識を修士論文に活かしていこうw
[宇宙創成(下)/¥691]
[サイモン・シン著、青木薫訳/新潮社(2009/2/1)]
[374p/978-4-10-215975-0]
[ビッグバン、準定常宇宙モデル、CMB放射、元素合成、宇宙の年齢、セレンディピティ、フレッド・ホイル、ジョージ・ガモフ]
[@shinchobunko]
[新潮文庫 シ-37-5][自][036][kv 00][bb 04][mt 028]