・メモ
卒論の参考に何冊か中島先生の書籍を読んでみたが、満足のいくものはひとつもなかった。とりあえず物理学的客観主義を受け入れないという姿勢に驚かされた。さらに過去、現在、未来については現在ではなく過去が時間の中心に据える立場を取り、未来についてはほとんど言及すらしないという方針にも驚いた。時間に関して現在が強調されている点については日本語の「今」の意味の広さを取り上げるなど説得力に欠ける主張がかなり多かった。うーん、そもそも「今」については「瞬間」という意味で使っている箇所の話を聞きたかったし、主張に日本語の特殊性を持ってきて説明するのはいいのかなぁ。
[時間論/¥1,100]
[中島義道著/筑摩書房(2002/2/6)]
[228p/4-480-08683-8]
[過去中心主義、現在中心主義、未来無視?、日本語の今、カント、ベルクソン、フッサール、大森荘蔵、過去の想起、想起中心主義、超越論的自由の実在化]
[ちくま学芸文庫 ナ-8-1][図][119]