学生時代は名画座に通い詰めたものだが、近頃はさっぱり。近頃はジャズ関係の様々な映画が公開されるが、どれも鑑賞するに至らず。この映画も見ていなかったが、友人から見ていないの?って驚きの発言がfacebookに上がる。いいきっかけなので渋谷まで見に行ってきた。
ベイシーには1回だけ行ったことがある。音の良さで評判のお店だったのでどんな音がするのかなと興味津々で行ってみたが、かかっていたのはライブ盤。成る程音質は極めて高い感じだ。まさに目の前で演者が演奏しているようだと言う表現が当てはまる感じだ。一通り聴いた感じでは、聴衆の拍手だけはちょっと違和感があったかな。でもその他の音については文句のつけようがなかった。
この映画ではベイシーとそれにまつわる人々を取り上げたドキュメンタリだが、出演したミュージシャンたちが中々興味深かった。村上ポンタ秀一は、ジャズではなくフュージョン系のセッション(例えばkirin band)でのプレーが懐かしい感じだな。坂田明は、私が知った頃は山下洋輔トリオで金切り声のようなサックスを吹いていた記憶がある。中村誠一は山下洋輔トリオを抜けた後に知ったので実際の演奏は見たことがない。
エルヴィン・ジョーンズは手首の柔らかさが際立つドラミングだな。ナベサダは以前はチャーリー・パーカー的なプレーをしてたと言う。私が知った頃のナベサダはすっかりクロスオーバー・フュージョンに移行していた。ジャズ的なプレーも聴いてみたいな。
カウント・ベイシーは晩年のコンサートでプレーを見たことがある。既に立つことはむずかしくなっていたが、声援に応える時は体をピアノで支えて立ち上がっていた。ピアノは手数だけではないと言うことを教えてくれた人だ。ミュージシャンではないが、十代の鈴木京香は絶世の美少女だった。
この映画で印象的に残っているのは、ビルエバンスのピアノが極端に音が小さかったと言う発言だ。ささやくようなビルのピアノも聴いてみたい。また映画の終盤でかかったピアノの曲だが誰の演奏かなと聴いていたが、ようやく分かった。意図的な不協和音、これはモンクだなw
読み返してみるとあまり映画の感想にはなってないが、まぁいいとしよう。