・演奏

松尾さんを中心としたアイルランド音楽のユニットのライブに行って来た。松尾さんのライブはデアナハという3人組のユニットのライブをここMJGでこの春見て以来だ。さてどんなライブになるのかなと期待も高まる。今回のライブはデアナハではなく、松尾さんの他はフルートとギターという新しいメンバーを加えた構成だ。3人は大学の音楽サークルで旧知の仲だという。さて音はどう変わっているのかな?

 

演奏が始まる。二人のフルート奏者がフルート、ホイッスルを演奏し、くるくる回るような旋律を奏でていく。それをギターが確実にバッキングしていく。全体の雰囲気は以前と変わらない。ただちょっと音に変化がある感じだ。何だろう?

 

今回、演奏のアクセントになっているのはヤスタカ君のギターであることがわかる。確実なコードワークで曲にコード感覚とリズム感を与える。ただギターを聴いている限り、アイルランドの楽曲のイメージはなくて、通常の洋楽と変化はない感じだ。するとアイルランドのイメージを感じさせるのは二人のフルート奏者のメロディだということだろうか?

 

また気になったのはこの二人のフルート奏者の演奏だ。軽やかなメロディをふたりがホイッスルで奏でる時、私には甲高い声の男性のヴォーカルに聞こえた。そういえば松尾さん達の演奏で歌ものを聴いたことないな、そういうのはないのかなと思っていたら、今回は松尾さんがヴォーカルをとる楽曲もあった。懸命に歌う松尾さんが可愛いw。

 

一旦休憩を挟んで第2部は今回のメンバーがアイルランドを感じさせるCDの紹介を行った。enyaから始まるCDの紹介はなかなか面白かった。

 

それにしてもシン・リジーの楽曲には降参だ。私にとってのシン・リジーはベースのフィル(ラモスに似ているw)のイメージが強いが、今回紹介された楽曲ではゴリゴリのハードロックナンバーでありながら間奏でのギターのフレーズ、ドラミングに随所にアイルランドを感じさせるものが含まれていてかなり面白い。ハードロックバンドであっってもそのルーツにあるのはアイルランドの民謡?であることが分かる。そうそう、フィルの銅像がダブリンには立っているそうだ。アイルランドの英雄ということだな。

 

CDの紹介の後は、2曲の演奏、そして予定になかったアンコールがあり大いに楽しめたライブだった。うん、良かったw

 

・メモ

前回のライブの模様を収めたブログの記事を見て、楽曲の題名の誤記の多さに業を煮やした松尾さんがw、第1部の終了後、楽曲の題名をメモしてくれた。第2部の楽曲の題名もメモしてくれる約束だったが、別の件を伺っているうちにそのことをすっかり忘れて私は帰宅してしまった。なので楽曲名がはっきりしません。申し訳ない(^_^;)

 

このグループそしてデアナハの奏でる楽曲をずっとアイルランドのものと表していたが、粗雑な言い方をすればケルト系の楽曲と言うことができるだろう。前に聴いたファドがどれも悲しみをたたえた暗さと悲しみを感じさせる楽曲であるのに対し(最もポルトガル人は実にポジティブらしい)、今回演奏された楽曲の多くはダンスとともに奏でられるもので明るい曲調の物が多い。ただメロディを何度も聴いているとただ単に明るく楽しいというだけでなく、雄大な自然を体感させてくれるものだった。何百年もかけてこのメロディは培われて来たんだろうなぁ。

 

松尾さんに前回の演奏との一番の違いを尋ねたところ、今回はギターが入ったことで演奏をしっかりと支える伴奏手段が加わったということだった。なるほど。ケルト系の音楽自体は主旋律の音楽なので、ここにコード楽器であるギターが加わったことで奏でる演奏に現代的な構成が加わりよりクリアになったように思う。

 

振り返って前回の演奏を考えてみると、フルート、アコーディオン、ヴァイオリン、という構成では三者が主旋律を奏でることで進行していたので、アコーディオンというコード楽器はあるもののコードの感覚はやや希薄だった。今回はそれが加わったという事だな。あっそうか、松尾さんが曲の中でギターが主旋律を奏でる部分があることを強調していたがギターが主旋律を奏でること自体が珍しいという意味だったということが今改めてわかった。更に言うとギターがこのケルト系の音楽で使用されるようになったのはここ数十年のことだと言う。成る程ね。

 

アイルランドは小さな国だが、それでも地域によって奏でられるメロディはかなり違うという。しかし、ある人が別の地域に移り自分の地域のメロディを伝えることによって、また新たなメロディが生まれるという。

 

今回のライブ、ミュージシャン3人の友人、関係者が多く参加されていたので、平均年齢がいつものライブより抜群に平均年齢が低い。若者達に囲まれて、還暦の私は何だか照れ臭かったなぁ。

 

3人のメンバーともアイルランドに行くことは稀ではないと言う。ヤスタカ氏が訪ねたアイルランドの友人の家は見渡す限りの牧草地らしい。来年には彼の結婚式に参列のため再びアイルランドに行くと言う。和泉君は現地に憧れのミュージシャンがいて、そこで修行させてもらったと言う。和泉君はその飄々とした語りっぷりはかなり楽しいw。そして松尾さんをはじめとして3人はアイルランドに行くと地元でしばしば演奏に加わると言うことだ。こういうの、いいねw。

 

第1部でJig, Reel, Slip Jigと言う括りで演奏がなされたが、これらの違いを訪ねたところ、其々テンポが違うと言う。Jigは6/8拍子、Reelは4/4b拍子、Slip Jigは9/8拍子と言うことだった。こういうところにも今回の楽曲群が基本的にダンスミュージックだということが分かる。

 

・演奏者

 松尾郁花    フルート、ホイッスル、ヴォーカル

 和泉佳祐    ホイッスル、フルート

 ヤスタカ    ギター

 

・演奏楽曲

- 第1部

11 Jig set:the Naightingale/Jimmy wacd's/Dr. O'Neill

12 Reel set:Maid i never forget/Andy McGarr's/Sligo

13 Slip Jig(Lads and Dads set)

14 歌:Do you love an apple?

15 Jig set:I vuried my wife and danced on top of her/Apple in Winter

 

- 第2部

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21 オルガ

22 Reel set:?

 

- アンコール

31 ??