・メモ

中野京子氏の名画で紐解くヨーロッパの名門一家シリーズ、今回はフランス(+スペイン)のブルボン王朝だ。といってもこの王家が羽振りが良かったのはわずかな期間に過ぎない。中心となるのは以下の3人の王だ。

ルイ14世:自分大好き、戦争大好き

ルイ 15世:異常な女狂い

ルイ16世:引きこもりオタク

 

ルイ14世で栄華を極めたブルボン王朝も、ルイ15世が経済的逼迫に手をつけず女狂いに奔走したツケを、とても王の資質などないオタク気質のルイ16世で一気に支払うことになるというのが大まかな筋だ。それにしても王政を代表するものとしてギロチンにかけられたルイ16世は気の毒としか言いようがない。

 

この本を読んで初めて知った事象としては、ルイ14世は戦争が大好きだったが、軍人としての才能はなく、また美術、芸術に対する造詣もなかったが外交術に異常に長けていたということですな。これが彼をフランスを代表する王にした要因だな。カルロス4世の妻となったマリア・ルイサの不細工な肖像もかなり興味をそそられる。

 

[名画で読み解くブルボン王朝12の物語/¥1,058]

[中野京子/光文社(2010/5/20]

[204p/978-4-334-035566-2]

[14世:自分大好き、戦争大好き、15世:異常な女狂い、16世:引きこもりオタク、カルロス4世ールイ16世、マリア・ルイサーマリーアントワネット、受け口、鼻、知性のなさ]

[光文社新書463][初王][0010]