・メモ
気がついて見れば随分久しぶりなライブだ。多分7月のパープルヘイズのライブに行きそびれてから暫く行ってなかったと思う。今回のライブは7月くらいにお店のブログで知り、期待してものだ。纐纈姉さんを知ったのはzujaさんのお店だったと思う。その時にはノイズにしか聞こえなかった音がフリー等も聴くようになってから徐々に耳が慣れ始め2回の竹村、永武とのトリオのライブで完全にご贔屓筋になった次第であります。
トリオでは3人のソロの受け渡しによってプレー時間が限られ、スガさんとのデュオではスガさんに遠慮してやっぱりプレー時間が限られていた。纐纈姉さんは阿部薫のように連続プレーができないのかという危惧もあったが、今回は名手佐藤允彦とのデュオとのことで期待も高まった。
で、プレーだがこれが抜群に面白かった。フリーインプロヴィゼーションということで佐藤氏とどう絡んで行くか観察してみるとこれが抜群にいい感じ。佐藤氏の畳み掛けるようなコードワーク、そして高速フレーズに対して、纐纈姉さんの表情が刻々変化する。想像するにどういうプレーを出そうか思索している感じだ。そうしているうちに纐纈姉さんの表情が変わる。プレーのイメージができたようだ。そしてピアノに絡むタイミングを待つ。そしてアルトサックスから爆発的なフレーズが繰り出される。この間の纐纈姉さんの表情の変化を見ているだけでも十分楽しい。そしてプレー中の厳しい顔と、演奏終了後のあどけない表情とのギャップにやられてしまう親父たちも多いことだろうw
今回、3種類くらい演奏パターンがあったように思う。佐藤氏の挑発的なコードワークと細かいフレーズ攻撃に対しては、時として阿部薫を思わせる爆発的なプレーで火花を散らす演奏で対抗していた。これもいいが、佐藤氏のよりリズムを強調したプレーに対してはギリギリでフリーとの境界に止まるエリック・ドルフィーのような演奏も面白かった。そして今回はもう1パターン、キース・ジャレットを思わせる端正でいてちょっとソウルフルな演奏に対しては、ハードバップ的なフレーズで対抗する纐纈姉さん、これもいい。
今回は佐藤氏のさまざまなプレースタイルとそれに反応する纐纈姉さんのプレーを堪能できたかな。あと終盤のスタンダードも良かった。うまいジャズミュージシャンがスタンダード、特にバラードを演奏するとこんなにも心地よい響が出せるんだ。大したもんだね。
・メンバ
佐藤允彦 ピアノ
纐纈雅代 アルトサックス
・演奏楽曲
- セット1
即興曲#1
即興曲#2
-セット2
即興曲#3
即興曲#4
スタンダード?
- アンコール
スタンダード?