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魔都―久生十蘭コレクション (朝日文芸文庫)
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・メモ
名前だけは度々聞いたことがあったが作品に触れることがなかった久生十蘭、今回初めて読むことができた。粗筋としては、安南国の皇帝が日本の新聞記者古市と大晦日の日に知り合い、皇帝の愛人の家に招待されるが、愛人の鶴子は転落死し、皇帝は姿を消す。皇帝は殺人者なのか誘拐されたのか、錯綜する情報の中で警視庁の名探偵、真名古警視が抜群の推理力で謎を一つ一つ解きほぐしていき、どうやら皇帝は誘拐され某所で監禁されていることがわかる。そして最後の銃撃戦を経て、物語は意外な展開を見せ皇帝は無事であることがわかる。筆者の若干漫談調の文体は面白さに溢れ、読者を飽きさせることがない。物語の背景も東京都下に張り巡らされた地下道というのも興味深い。
誠剛くんはこう言ってる。
[魔都/¥1,048]
[久生十蘭 /朝日新聞社(1995/2/15)]
[494p/4-02-264063-4]
[安南、真名古警視、安南国皇帝、自殺、殺人、松谷鶴子、古市加十、夕陽新聞、真犯人、花、千1006]
[朝日文芸文庫 久生十蘭コレクション][初図][0025]