新版 男が女になる病気―医学の人類学的構造についての30の断片 (エピステーメー叢書) 新版 男が女になる病気―医学の人類学的構造についての30の断片 (エピステーメー叢書)

 

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男が女になる病気、これは昔のスキュタイで性的不能になった男性が衣服なども含めて女性化し占などを行うという現象だ。で本書はその原因を探求するかというと必ずしもそういうわけではない。むしろこの現象をきっかけとしてどんな可能性が考えられるかどんな関連事項があるかトピックスを展開していく。たとえばそれは女性化した男性の担う役割であり、占にとどまらずシャーマンであるとか医師であるとかの可能性を考え、この分野に関して文化人類学的な類例を紹介していく。また、男が女に変わるという異常な現象について医学的というよりは象徴的な意味を考えていく。ということで議論は発展的ではあるがあえて結論を求めるというものはない。話の展開は澁澤龍彦的であり、この内容は松岡正剛くんが好む感じのテーマだな。

 

誠剛くんはこう言ってる。

 

[新版 男が女になる病気/¥1,258]

[植島啓司著 /朝日出版社(1989/8/20)]

[159p/4-255-89012-9]

[野生の思考、澁澤龍彦、形態学、あるものを理解するためにそれと似たものを探す、スキュタイ人、探神記、エナレス、脈菅、身体というミクロコスモス、にコマコス倫理学、アスカロン神殿、シャーマン、聖職者、占、男女交換、病気、二種類の医師、千0763/1671]

[エピステーメ叢書][初図][011]