・メモ
パンクバンドINUのメンバーだった町田康が作家デビューしたことは知っていたが、どんな小説を書くのかは確かめたことがなかった。実はINUの音も聴いたことがない。さてどんな感じかのかなと読んでみた。うーん、これは日本ではあまり見たことのない文体だな。なんだろう、「、」で文章をどんどん繋いでいく饒舌な、それでいてその中でストーリーが変幻自在に展開する不思議な感じだ。敢えて言うと、カート・ヴォネガットからストーリーの緻密性を破壊した感じかな。で、それでつまらないかって言うとこれが実に面白い。有り体に行ってしまえばスラップスティックコメディなんだけど、そこに収まらないスケールを感じる作品だね。
誠剛君はこう言ってる。
[くっすん大黒/¥453][町田康/文藝春秋(2002/5/10)]
[181p/978-4-765301-9][文句、言い掛かり、テンポ、妄想、痴れ者、胡乱なやつ、縊れて、奇矯な、フォーク並び、饒舌、急激な文体、スラップスティック、千0725][文春文庫 ま-15-1][初図][046]