・メモ

以前テレビドラマで見たことのある江戸川乱歩の

原作を読んでみた。ざっくり言えば自分とそっくり

な大金持ちの大学時代の同級生が亡くなったことを

知った男がその男がよみがえったように細工し、

その男の地位に収まり、豊富な資金を無人島にある

楽園をイメージした空前絶後の施設に投入していくが、

妻に別人であることを見破られ殺す。その後施設は完

成間近になるが、男の企みを北見小五郎という探偵

に見破られ男は花火とともに体を空に打ち上げられ

散っていくというものだ。

 

屍体の入れ替えというアイデアは面白いが、いかに

も小説のプロットという感じがするし、掘り起こし

た屍体を隣の先祖の墓に隠すというのはどう考えて

もすぐバレる話だなと思う。ただ、想像上の楽園を

実現するという発想は面白いし、その楽園に生息す

る海の生物たちに対する描写がかなり詳細で面白い。

娯楽小説として割切って読みなさいということだな。

 

誠剛くんはこう言ってる。

 

[パノラマ島奇談他四編/¥483][江戸川乱歩/春陽堂書店 (1987/6/5)]

[221p/4-394-30102-5]

[ですます調、他人の双子、したい交換、隣に埋める?、パノラマ、ラビリンス、北見小五郎、人見広介、被害者が加害者、海底内の生物の描写、火縄銃と太陽と、白昼夢、鬼、火縄銃、接吻、千0599]

[江戸川乱歩文庫 C-1-2][初図][028]