クーデンホーフ光子の手記 (河出文庫)/著者不明
¥788
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[クーデンホーフ光子の手記/¥788]

[シュミット村木眞寿美訳/河出書房新社(2010/8/20)]

[277p/ 978-4-309-41032-6]

[シンガポール、パパ、オーストリア・ハンガリー帝国、ロンスベルク、法王謁見、バービック、7人の子供達、千0632]

[河出文庫 む-3-2][再図][019]

明治時代にオーストリア・ハンガリー帝国の外交官と結婚し、
7人の子供を育てた女性の手記。1つの作品として完結している
訳ではなく、断片的なメモをまとめたものになっている。

書かれた内容自体は、日本からの船旅の話や、法王や
皇族との謁見の話などなかなか面白いが、本作品では
翻訳者が悪い意味で目立っている。自己顕示欲が強い
ように思える。

プロローグやエピローグで、翻訳者が海外での光子に関した
事業に関する苦労と挫折、翻訳における苦闘をとうとうと
語っている。しかしこれらの記述は本書を読む読者にとっては
何の関係もないものであり、邪魔でしかない。

また、翻訳自体も一見直訳調だが、翻訳者が補った部分が
括弧付きでかなりの量挿入されていて、非常に読みにくい。
また翻訳者の解釈の部分も中途半端に残っており、これも
読みにくさを増すことになる。また明らかに文章として
おかしい部分もある。もし原文が間違っているのなら、
翻訳者として訂正しておくべきだと思う。
そもそも本書は日本語として非常にわかりにくいものだ。

誠剛君はこう
言ってる。