読書の歴史―あるいは読者の歴史 (叢書Laurus)/アルベルト マングェル
¥4,104
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[読書の歴史 あるいは読者の歴史/¥4,104]

[アルベルト・マングェル(著)、原田範行(訳)/柏書房 (1999/9/30)]

[354p/4-7601-1806-3]

[ボルヘス、見る・考える、スコラ学的方法論、レクティオ、リテラ、センサス、センテンティク、字義通りの・アレゴリカルな、カフカ、カリマコス、図書目録、アレオレ、シューメールト、ソクラテスの限界・アリストテレスの覚醒、フィロビブロン、禁断の読書、翻訳、千0383 ]

[叢書ラウルス][再図][008]

「プルーストとイカ」を読んだ時、本文中で紹介されていた本書、
再読してみた。

これは抜群に面白い書物だ。「プルーストとイカ」が、読むという技術を
通して、人間がどのように脳の使い方(脳そのものではない)を学んで
来たかを医学的・生理学的観点からまとめたものであるのに対し、
本書はそれらの事象を現象的な立場から説明している。それに伴い
本書の中ではおびただしい数のエピソードが語られ、それが本書の
大きな魅力となっている。

エピソードの中でも面白かったのは著者自身のボルヘスとのエピソード、
カフカのエピソード、そして翻訳にまつわるリルケのエピソードかな。

本に関する書籍、とりわけ読書に関する書籍については、拙い読書歴から
の印象として、面白い本がかなり多い。本書はその中でも白眉の作品だな。

誠剛君はこう言ってる。