- トラウマの発見 (講談社選書メチエ)/森茂起
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[トラウマの発見/¥1,620]
[森茂起/講談社 (2005/2/10)]
[222p/4-06-25821-6]
[補償問題、対話療法、夢判断、戦争神経症、PTSD、惨事トラウマ、ヒステリ、無意識、ジャネ、フロイト、軍事精神医学、千1593/1597]
[講談社選書メチエ21][初図][121]
PTSDに代表される精神的な苦痛の歴史を扱った本。
トラウマという言葉については、もともと肉体的な
苦痛を意味していたらしい。それが精神的な苦痛を
意味するようになるまで約150年ほどかかったようだ。
当初、精神的な苦痛に関しては鉄道事故、そして戦争、
さらに家庭内の性的暴力から研究が進んできたようだ。
まぁトラウマの研究で大きな役割を果たしたのは
フロイトらしい。なるほどね。
第二次世界大戦後は、これらに加え、女性に対する
性的虐待もトラウマを捉える際の大きなトピックと
なったようだ。ただ、難しいのはトラウマの認定らしい。
トラウマの認定には補償問題がつきまとうというのが
その難しさの理由だとか。ほう。
ところで、本書自体、何を目的に書かれたんだろうか。
トラウマの歴史は良いとして、そこに対する自分の
意見があまり書かれてないというか、メッセージが
あんまり伝わってこないんだよな。本書の終盤では
自虐的な戦争反省の弁が書かれていたりして、
なんだかピンとこないな。
誠剛君はこう言っている。