- ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること/ニコラス・G・カー
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- オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-/ニコラス・G・カー
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[ネット・バカ/¥2,376]
[ニコラス・G・カー著、篠儀直子訳/青土社 (2010/8/20)]
[359p/978-4-7917-6555-3]
[読めない、我慢できない、Web、マルチメディアの閲覧は記憶に残らない、ニーチェ、道具は文体を変える、タブラ・ラサ、可塑性、地図、時計、注意散漫、音声文化→文字文化、グループ状態、所属感、外的刺激に責め立てられる、認知的過負荷、ムネモシュネ、千1586/1588]
[単行本][初図][093]
[オートメーション・バカ 先端技術がわたしたちにしていること/¥2,376]
[ニコラス・G・カー著、篠儀直子訳/青土社 (2015/1/15)]
[332p/978-4-7917-6844-8]
[認知的ハイブリッド形成、オートメーション過信、オートメーションバイアス、早期固定、情報過多、情報過少、警告疲労、ほどほど、スキル棄却、クローン記録、ビッグデータ、イヌイットの才、海馬、CAD、千1586/1588]
[単行本][初図][091]
うーん、考えさせられる本だな。
ただし邦題はどっちもダメだな。
この邦題だと、オートメーションやインターネットによって
人間がバカになってしまうという危機感を煽るような
感じになっているが、本書2冊ではそんなことは書かれてない。
むしろもっと状況は複雑だ。
オートメーション・バカ:
世の中のあらゆるものにソフトが組み込まれ、多くの機能が
組み込まれるようになって久しい。現在だと飛行機はほぼ自動運転、
自動車でさえほとんど自動運転が可能になっているという。
しかしこれは本当にいいことなのか?
実際に経営判断ソフトの機能の向上によって、それを使う
コンサルタントの実力が落ちてきているという。
また医療における診断ソフトの向上の反面、それを使う
医師の判断力の低下が著しいという。現状のソフトウエアが
事前に数え上げられた状況以外の状況には対応できない以上、
もしそのようなことが起きた場合、そこでの判断・アクションは
人間が行う必要がある。しかしその人間自身のスキルが低下
していては正しい判断・アクションは取れないだろう。
今後どうなるんだろうか。
ネット・バカ:
インターネットが生活に欠かせないものとなり、グーグルのような
検索エンジンが驚異的なレベルで機能の向上が図られている現在、
人間は雑事から解放されて人間の本来の得意分野、創造性に
関する業務に集中できているかというと、実はそうでもないことを
本書は教えてくれる。
情報の提示方法として様々な工夫が見られるWebや
マルチメディアにしても、それを見る人間の理解力は、
実はテキスト情報を見るのに比べるとかなり劣っているらしい。
だからネットは見掛け倒しなのかというと、そうとも言えない。
どうも脳の使い方が従来とは変わってきたのに伴い、人間の
頭の中の構造も変化を起こしているらしい。なのでネットが
人間をどう変えていくかに関しては、今後の状況を注意深く
調査していく必要があるだろう。ただ、創造性を持った仕事を
するのには向いてない脳になりつつあるらしい。これは気になるな。
誠剛君はこう言っている。