岩波文庫の赤帯を読む/青弓社
¥2,160
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[岩波文庫の赤帯を読む/¥2,160]
[角谷健藏(著)/青弓社(1997/8/8]

[542p/4-7872-9121-1]

[面白くない本、文庫に関する本、ベスト276、戦略(新本、新古本、古本)、文庫中毒、カフカ、「おばあさん」チェコ文学、漱石嫌い、細かな風俗描写、、千0515 ]

[単行本][再図][009]

批判はあるとは思うが、この本は実に面白かった。
文庫本の全本を読もうという大胆不敵な試みが
かなり楽しい。バカだなぁと思いつつ、
そういった制約を設けて全冊読了を試みることで
通常なら手に取ることのない本を無理矢理にでも
読んでいくところが大変だろうと思うし、
楽しいとも思う。

読んでいく中で、各国のベストテンやら、
本文の長さカテゴリ毎のベストテンやら、
いろいろ工夫しているのは、読む気力を
持続させるために筆者なりの工夫なんだろうなぁ
と思う。

筆者は某国立工業大学出身で
文学の機微はわからず単純である
という自覚というか開き直りの元に
片っ端から赤帯を読んでいく。

読んでて面白かった/残念だったのは
夏目漱石を毛嫌いしていること、
芥川龍之介への評価が低いこと、
カフカを評価してないことかな。

まぁ、人それぞれ趣味というものがあるので
こういう解釈も成り立つんだろうね。
ただ、それなりに書籍を読み評価を
することにはかなりの勇気が必要だったと思う。
曲がりなりにもやり遂げた筆者には
拍手を送りたい。
批判することはやさしいが、
よっぽど頑張らないとできることではない。

あんたはえらいw
個人的にはセルバンテスの短編集を読んでみたいな。

正剛くんは
こう言ってる。