- 随筆 本が崩れる (文春新書)/文藝春秋
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[草森 紳一 (著)/文藝春秋 (2005/10/20)]
[318p/4-16-660472-4]
[喫煙者、セックス、永代橋、書籍、野球、旅行、男鹿半島、資料もの、中国文学、名二塁手、グローブ、ショートピース、千1486/1521]
[文春文庫 472 ][図再][100]
面白い。
本書をひと言でいうと、そういうことだ。
とりあえず、目次を紹介しておこう。
・本が崩れる
・素手もグローブ ―戦後の野球少年時代ー
・喫煙夜話「この世に思残すこと無からしめむ」
各章の概要はこんな感じ。
本が崩れるでは、自宅マンションに堆く
積まれた書籍類が崩落し、浴室に閉じ
こめられ、そこから苦労して、
抜け出すまでの顛末。
素手もグローブは、らしくないが野球少年
だったころの思い出話。
喫煙夜話は、ヘビースモーカを自認する
著者が、タバコに関する様々な話を
語っている。
ただ本文中では、本筋から自由に
離れ話は宙を飛び、地を潜って展開して行く。
本に閉じこめられた話では、
男鹿半島に旅した話が延々と続く。
野球の話では話のきっかけは地震の際に
顔に降り掛かってくる本を手のスナップを
利かせて左右に飛ばした話がきっかけだ。
タバコの話では、ヘビースモーカの身勝手で
かつユーモアあふれる持論が展開される。
話の終わりが、自宅マンションのエレベータ中で
まさにセックスに励もうとしている瞬間の10代の
カップルに遭遇した話ってものなかなかいい。