月島物語 (集英社文庫)/集英社
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四方田犬彦か、この人の第一印象は
名前だな。絶対親がつけた名前では
ないよな。犬彦って何だw

犬彦の作品はかつて一度読んだ事が
ある。たしか「人間をまもる読書」
だったかな。読後の感想として
「自分をまもる読書」だろと
毒づいた覚えがある。だが、
その後再読し「不明を恥じる」とも
言っていた。何が気に入らず、
何を再考したのか、いまとなっては
何一つ覚えていない。

で、月島物語。
今の職場に移って20年ほどになる。
多少の空白期間はあるが、ほぼ同じ
環境にいた。そこから5分ほど歩いて
橋を渡れば、そこは月島だ。
と書いたが、実はそこは佃島だ。
佃島からずんずん歩いて行くと、
月島になり、勝鬨になるらしい。

てな感じの歴史をいろいろと
紹介してくれる。月島地区ってのは
実は埋め立て地で、できてから100年
ちょっとしか経ってないのか。

また吉本隆明が月島出身だという
ことも本書ではじめて知った。
学生時代にOBだということを
知ったが、工業大学で文言評論家
という立ち位置が理解できなかった
思い出があるな。

本を読みながら、無性に月島に
行ってみたくなり、昼飯を兼ねて
月島に行ってみた。
住吉神社は佃島にあるが、近くに
朱塗りの太鼓橋や小さな船着き場
があり、その存在感は独特の
ものがあった。で、あれこれ
歩いて元の八丁堀に戻ろうと
思ったら、間違えて相生橋を
渡ってしまい、木場の方に
ででしまった。ひー。

本書では、月島での長屋生活に
ついても書かれている。ここは
鍵をかける必要がない場所だったんだね。

この20年間で、佃島/月島にいったのは、
もんじゃ1回、あんこう鍋1回を含め
数回ほど。あといつまでこの地に
留めるかは分からないが、たまには
昼休みに月島探訪をしてみるかな。

正剛君はこの本のことをこうかいてます。