こちらの記事が お遍路旅のラスト記事になります。

いろんな出来事が偶然重なり こちらの最終ページが生まれました。

 

前記事からの続きになります。

 

境内のベンチに戻り 満願証書を終い お遍路装備品も全て終いました。

もう これで1年間のお遍路も終わったんだなって帰り支度も整い帰ろうとした時に

先ほどの女性が大師堂から 移動して行く姿を見かけました。

 

見るとお遍路装備は何一つ身につけておりません。

服装も荷物も これから お遍路で何日も歩くようには到底見えません。

 

そこで 再び声をかけてみました。

※ベンチ前を通行してなければ声掛けしていません。

 心の中で 真直ぐじゃなく こっちを通ってくれ!と願いました。

 それに写真を撮ってもらってなければ同じく声掛けしていません。

 この時点で お遍路の姿をされてたら 声はかけても この後のラストはありません。

 

 

実は1番札所でのラストシーンを頭に描いてた時がありまして

1年間旅を供にしてきた金剛杖を今日スタートする 

お遍路さん(歩きor電車、バス)(性別関係なく)

の方にバトンとして渡せれば いいなって思ってた時期があったのです。

 

この1年間 トラブル、事故、病気、ケガ等 何一つ悪い事は起こりませんでした。

これも ずっと側で見守ってくれたお大師さま(金剛杖)のおかげだと思っております。

納経所ですら一度も待った事がなくイライラする事も なかったほど。

 

それに道中サプライズ的な出会いもあったし 金運もアップしたし

自身の旅としては体重が落とせなかった事を除いて

ホント満足出来たお遍路の旅でした。

 

そんな道中一緒に旅を供にした金剛杖(お大師さま)を 

このまま自宅に ずっと保管するとか88番に奉納するとか

出来ないと思い誰かに3月28日1番札所で託せればいいなって 思ってたのです。

 

金剛杖も旅をする為、お遍路さんを側で見守る為に生を受けた訳で

再び お遍路さんとへんろ旅をするのが本望じゃないかなって。

 

それに遍路旅が終わっても 再び歩いてる気持ちになれるのと

未来に何か変化が起こりそうな そういう楽しみも出来るなって思ったのです。

 

そう これがイメージしてた僕のお遍路のラストシーンでした。

 

でも 頭で描いてるだけで こういう事は一度も現実になった試しがありません。

 

普通に考えて 誰が使用を終えた 初対面のおいさんの遍路グッズを もらってくれるん??

女性の方からとかイケメン兄さんなら あり得る話ですけど。

なので この時は忘れてました。

そうなればロマンチックだなって お遍路のおいさんが ただ夢をみてただけです。

 

 

からの会話になります。

 

おいさん 「あれっ お遍路用品は?」

女の子 「まだ なんです」

 

おいさん 「もし 良かったら金剛杖 もらってくれない? 」

女の子 「えー! いいんですか?」

      「金剛杖だけでも購入しようと思ってたのです」

 

思いがけないリアクションに驚いたけど内心嬉しい

ワンクッションあったし満願証書持ってたので 安心できたのかなと思われます。

 

おいさん 「あっ! 何処から? 持って帰れる?」

女の子 「福岡です」  「大丈夫です」   「持って帰れます」

 

おいさん 「収納袋はあるけど被せる杖カバーは買ってね」

福岡から来た女の子 「ありがとう ございます!」

 

おいさん 「事故、トラブル一切なかったから」

 

この時 説明不足でした。

意味不明だったと思います。

後に 想いを書くので いつの日か

このブログを見る日が来ることを願ってます。

 

 

おいさん 「菅笠は?」

福岡から来た女の子 「う~ん…」

 

こちらは そうでもないリアクション

でも 渡しちゃいました。

 

おいさん 「もう 終わったし 使わないし」

福岡から来た女の子 「そうですよね…」

 

う~ん 仕方ないかって思ったと胸中察します。

しかし実際は菅笠が とても似合ってましたよ。

被らなくても手に持つ姿は旅するお姫様のようで とても素敵だった。

 

おいさん 「ちょっと匂うかも しれないから ちゃんと洗ってね」

福岡から来た女の子 「 (笑) 」  

              「そうですね! 88カ所周れたのですから」

 

そりゃ いきなり被れない(笑)

知らないおいさんの菅笠 もらってくれただけでもミラクル!

 

 

おいさん 「なんで お遍路?」

福岡から来た女の子 「興味があったから」 

              「今日は5番まで歩いてみようかなって」

 

ですよね。

軽装だし お遍路する格好には見えないもの。

 

おいさん 「終えたら また誰かに繋いでね」

 

こんな会話だったと思います。

最後 お礼を述べて 記念に写真撮影させていただきました。

※ボカシてます

 

 

可愛い女の子。

大学生位の年頃なのかなと感じました。

 

今回お試しで歩いて 休み期間に来られるのだろうか?

良いと思います。

 

しかし いきなり初日に知らない おいさんから 金剛杖と菅笠を渡されるとは

夢にも思わなかったでしょうね。

ガイドブックにも載ってないですし

 

この後 移動時に手に持つ物がなくなり軽く感じて

なんか 申し訳なく思えてきました。

もらって 下さったのだから お接待の一つでも しとけば良かったと後悔。

 

 

言葉足らずだったので 渡した想いを記しておきますね。

決していらなくなったものを あげた訳ではないですし

人に話したら なんで もらったの!って否定される方もおられると思うので。

いつの日か この記事を見られる事があれば嬉しいです。

 

 

使用した金剛杖を他の方に譲るのは

良いのか悪いのかは僕には解りません。

商業的観点から見ると きっとNGで良いとは決して言われないと思います。

売上げが下がるから当然ですよね。

それも知らない人のですから事情を知らない方から見れば

当然 否定されると思います。

 

もし 僕の1年間のお遍路期間中(私生活含む)に

トラブル、事故、病気、ケガ、(家族を含む)が一つでも該当すれば

お渡しする事は考えなかったです。

 

上記の不幸事は一切なかったし、

お遍路道中では これまでの長い人生でも起こらなかったような

サプライズ的な出来事もありました。

これがあったから 今後の未来に変化があると感じています。

 

信仰心は正直 それほどありません。

それでも同行二人の遍路旅という事で金剛杖はいつも持ち

お大師さまと一緒に旅をしてきて 1年間側で守っていただきました。

 

僕自身の想いは これから歩かれるお遍路さんを

また僕と同じように守ってあげて欲しいという想いでお渡ししました。

 

お大師さま(金剛杖)も それを望んだからこそ貴女に渡ったのだと感じています。

縁がなければ こういう事は起きないですもの。

菅笠はお大師さまと いつも一緒だったので

離れるのが淋しかったのかもしれません。

 

うどんを食べてる時に2番札所に向かう姿を見て

声をかけて お見送りさせていただきましたね。

その時 僕を道中見守ってくださった お大師さまが

今度はキミを守るから!と同行されてるように見えました。

 

1年前の自身の残像に出会う為にと戻ってきた訳ですが

実際に この目でキミに重ねて見る事が叶いました。

 

その姿を見て再び一緒に旅をされる羨ましさと 

これまでお世話になったお大師さまが旅立って行く淋しさも感じました。

 

これが この時の気持ちです。

 

もしかしたら僕自身の意思ではなく 貴女との旅を望んで

僕を動かしたのかも知れませんね。

88ヶ所の札所と いくつもの歴史ある遍路道を一緒に歩んだのですから

何かの見えない力が働いたとしても何ら不思議ではないですもの。

何せ縁を繋いだのが四国霊場霊山寺ですから。

 

平成30年3月28日にスタートした僕のお遍路旅は1年後の

平成31年3月28日に終わりましたが その間一緒に同行していただいた

お大師さまは僕の旅の終わりを見届け 再び同日 新たな旅に出られました。

 

福岡から来られた女の子のお遍路さん

 

何年かかっても大丈夫なので無事に巡られ

同行二人 素敵な四国お遍路の旅に なる事を切に願っております。

お大師さまの姿は見えなくて実感出来なくても側におられます。

信じる心の無い僕でも そう感じました。

良い旅を そして四国の自然、お人柄に触れてみてください。

 

 

実際のところ お大師さまは偉大な方です。

そのような方が一個人一人づつと同行されるなんて現実的だとは思っておりません。

でも このようなラストがあるという事は お大師さまと

同じように四国遍路を修行された偉大な方が同行されてたのかなと僕は感じています。

 

それでも僕にとってのお大師さまなので

ここでは そう呼ばせていただきました。

お遍路旅を経験して 終始 

同行二人だったと感じられたこそ でしょうか。

※あくまで個人の感想です。

 

 

最後の姿を お見送りできた うどん屋でも

外の道が見える席は その1席のみでした。

入店したのも座ったのも座れたのも 今 思えば導かれてたのかなと感じます。

 

 

最後 姿を見かけて声をかけキミとお大師さまをお見送りしたシーンが

僕の遍路旅のラストです。

目に焼き付き 胸にも刻まれ一生忘れる事のないシーンになりました。

 

 

 

最後に

こんな素敵なストーリーを最後の最後に僕のお遍路旅に足してくださって

 

ありがとうございました。

 

自身がイメージしてた お遍路旅のラストシーンが

 

まさか突然 こういう形で現実になるなんて思ってもいませんでした。

 

 

しかも 1年前の自身の残像にも出会えたし

 

お世話になったお大師さまもお見送りできたし

 

想像以上のラストになりました。

 

 

 

心から感謝いたします。

 

 

最高の景色、エンディングを ありがとう!

 

 

 

すべて時の流れでの偶然が重なった出来事だったんだとは思いますが

もしかしたら お大師さま もしくは旅を見届けた方からの

サプライズだったのかなって思ってもみたりしました。

 

それか金剛杖(お大師さま)が このまま僕の自宅に保管されるのを断固拒否

し旅に出たかったのかなとも。 

それとも こちらの女の子を守ってあげないといけないという使命があったのかも。

そう考えると1年前の3月28日に出発して1年後の同時刻に戻るというのは

こちらの女性に出会う為だったとも考えたりしてみたり…

 

いろいろ考えてみましたが こちらの女性が受け取っていただいたからこそ

なので福岡の女の子には感謝でしかありません。

 

 

こちらの方の 今後は とても気になります。

何年後でも いいから この記事を偶然にでも見てくれればいいなぁ。

数年後にでも どんな旅だったのか是非聞きたいし

もう一度 再会してみたい方です。

 

その際は ナイトスクープの探偵さんにでも依頼しようかな!?(笑)

 

 

その楽しみが あるのと これからの人生

ラストシーンに恥じないよう頑張らなくてはとハードルが上がりました。

この女の子の為にも同行していただいた お大師さまに報いる為にも。

 

頑張れる気力、活力になります!

 

 

これで 僕の1年間に及ぶ

はじめての四国お遍路歩き旅は終わりましたが

お礼参り&お遍路の感想を

平成最後の4月いっぱいまで書いてみたいと思います。

 

高野山には4月18日に御礼参りいたします。

道中 出会って歩く力をいただいた方へも お礼と報告をしたいので再会しに行きます。

 

 

道中 出会った地域の皆様 ありがとうございました。

挨拶&お接待 温もりが嬉しかったです。

 

同じお遍路さんにも元気をいただきました。

一期一会に感謝いたします。

 

四国霊場の関係者の皆様 ありがとうございました。

納経所では労いの言葉かけていただき ありがとうございました。

 

そして 四国遍路を陰で支えてくださっている皆様

へんろ道、へんろ小屋 とても綺麗で安全に気持ちよく巡る事が出来ました。

心より感謝いたします。

 

他にも 感謝しなければ ならない方はたくさん おられます。

 

そして いつも側で見守り同行していただいた

お大師さま 

無事に1番まで届けてくださり ありがとうございました。

 

僕にとって 最高の歩きお遍路旅でした。

 

 

 

 

最後まで読んでいただき ありがとうございました。

一年間のご同行感謝いたします。

 

 

 

平成31年3月28日(大安)  満願成就