東証大引け、大幅反落 G20の結果見極めで売買低調
東証大引け、大幅反落 G20の結果見極めで売買低調
平成22年11月12日
9,724.81
▼ -136.65 (-1.386%)
始値 9,810.30
高値 9,851.42
安値 9,724.81
東証大引け、大幅反落 G20の結果見極めで売買低調
12日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに大幅反落した。終値は前日比136円65銭(1.39%)安の9724円81銭と3日ぶりに9800円を割り込み、この日の安値で引けた。欧州の財政不安の再燃をきっかけとした円高・ユーロ安を嫌気し、電機・精密株や機械株など輸出関連を中心に売られた。不動産への投資規制観測などをきっかけとした中国・上海株の大幅下落も投資心理を冷やした。
11日の米株安に加え、インフレ警戒感を強める中国で利上げ観測が広がっているため「世界的な金融相場の持続性を疑う見方が広がった」(日興コーディアル証券の橘田憲和ストラテジスト)という。短期的な上昇ピッチの速さに対する警戒感から、利益確定目的の売りも出やすかった。
週末に加え、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で、世界の不均衡是正に向けた政策協調の枠組みや金融規制がどう決まるかを見極めたいとして、売買を見送る投資家が多く、商いは低調だった。株価指数オプション11月物の清算に伴う特別な売買があったにもかかわらず、東証1部の売買代金は概算1兆2504億円、売買高は同18億1653万株と、いずれも前日より少なかった。東証1部の値下がり銘柄数は1169、値上がりは375、横ばいは118だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反落した。
三井住友FG、三菱UFJ、みずほFG、野村が売られ、ファナック、キヤノン、コマツは安い。三菱商、三井物も下げた。半面、KDDI、NTTが買われ、グリーは高い。JFE、住金も上げた。
東証2部株価指数は小幅に続落した。アライドHD、ソディックが下落。半面、ラオックス、イノテックが上昇した。〔日経QUICKニュース〕 (11/12 15:15) NIKKEI NET
外為17時 円、3日ぶりに反発し81円台後半 アジア株安で買い
2010/11/13 5:49現在(単位:円)
82.40 - 82.42
▲ + 0.55 ( + 0.672% )
12日の東京外国為替市場で円相場は3日ぶりに反発した。17時時点では前日の同時点に比べ36銭の円高・ドル安の1ドル=81円86~89銭近辺で推移している。上海総合指数が今年最大の下落率となるなどアジア各国・地域の株式相場が下落し、投資家のリスク回避姿勢が強まった。オーストラリア(豪)ドルをはじめとする高金利通貨に対して円買いが進み、対ドルでも買われた。
海江田万里経済財政相が民放番組の収録で、円高について「日本だけではどうすることもできない」と述べたと一部通信社が伝えたことを受けて、円買いが進んだとの指摘もあった。
韓国で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議では「通貨の競争的な切り下げを回避する」「先進国は為替相場の過度な変動や無秩序な動きを監視する」と首脳宣言に盛り込んだ。特に目新しい内容でないため、円相場への影響は限定的だった。
午前の取引では米金利の上昇基調を手がかりにドルの買い戻しが進み、円は安く推移した。
9~17時の円の高値は81円71銭近辺、安値は82円47銭近辺で、値幅は76銭程度だった。
円は対ユーロで3日ぶりに大幅反発した。17時時点では同1円95銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=111円32~35銭近辺で推移している。ロイター通信は12日、アイルランドの財政問題を巡ってドイツ、フランス、英国の財務相が協議し、同日中にも共同声明を発表する見通しだと報じた。国債利回りが上昇していることもあり、アイルランドの財政問題への不安が強まり、ユーロが売られた。
ユーロは対ドルで大幅に5日続落した。17時時点は同0.0180ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.3596~99ドル近辺で推移している。アイルランドの財政問題の深刻さが意識され、ユーロが売られた。一時1.3573ドルと、9月30日以来およそ1カ月半ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた。
豪ドルは円やドルに対して弱含んだ。一時、対円で1豪ドル=80円台前半、対米ドルで0.9825米ドルまで売られた。上海株安を受け、経済的に中国と結び付きの強い豪ドルが売られた。〔日経QUICKニュース〕 (11/12 17:39) NIKKEI NET