東証大引け、3日続落で9月9日以来の安値 業績懸念や円高重荷 | 最新の経済・景気ニュースからおもしろニュースまで女性の視点でウオッチ!!!

東証大引け、3日続落で9月9日以来の安値 業績懸念や円高重荷

東証大引け、3日続落で9月9日以来の安値 業績懸念や円高重荷

 週明け1日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。終値は前週末比47円73銭(0.52%)安の9154円72銭で、9月9日以来、約2カ月ぶりの安い水準を付けた。これまで発表された主要企業の2010年4~9月期決算で11年3月期下期の収益減速が目立つことを受け、景気や業績の先行き不透明感を背景にした売りに押された。円相場が1995年4月19日の最高値である1ドル=79円75銭に迫っていることや、2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における追加金融緩和の内容を見極めたいとの雰囲気も、積極的な買いを見送らせた。トヨタが9月1日以来となる年初来安値を更新するなど主力株に下げが目立った。


 日経平均は後場中ごろからやや下げ幅を拡大した。14時発表の10月の国内新車販売台数がエコカー補助金の打ち切りで前年同月比26.7%減と大きく落ち込んだ。「急減は想定内だが、改めて自動車の収益減速懸念が強まり、投資心理の重荷になった」(東海東京証券の鈴木誠一マーケットアナリスト)という。


 10月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が9月から改善し、上海や香港株式相場が急伸したことを受けて下げ渋る場面もあったが、買い進む動きは続かなかった。朝方は円相場が一時急落したことを受け、円売り介入やシステム障害などのうわさで日経平均が乱高下する場面があった。


 東証株価指数(TOPIX)は6日続落し、8月31日以来の年初来安値を更新。主要企業で構成するTOPIXコア30は連日で年初来安値を更新した。


 東証1部の売買代金は概算で1兆1679億円、売買高は16億9716万株。東証1部の値下がり銘柄数は1042、値上がり銘柄数は479、変わらずは131。年初来安値を更新した銘柄数は271と引き続き高水準だった。


 前週末に決算を発表した銘柄のうちホンダ、ソニーが売買を伴って下落し、野村が年初来安値を更新した。三菱UFJも年初来安値を更新したほか三井住友FG、ソフトバンクが売られ、キャンドゥは業績下方修正と公募増資の発表を嫌気して制限値幅の下限(ストップ安)まで下落した。コマツ、東芝が買われ、日立は横ばいだった。


 東証2部株価指数は続落し、10月27日以来の年初来安値更新。終値は1989.15で09年11月以来の2000割れとなった。アライドHD、FDKが下落し、稀元素、大黒天が上昇した。〔日経QUICKニュース〕 (11/1 15:27) NIKKEI NET



外為17時 円、続伸し80円台半ば 一時約15年半ぶり高値を更新

 1日の東京外国為替市場で、円相場は3日続伸。日本時間17時時点では1ドル=80円45~48銭前後と、前週末10月29日の同時点と比べ22銭の円高・ドル安水準だった。前週末のニューヨーク市場で付けた約15年半ぶり高値を上回って始まったが、9時すぎに81円60銭近辺まで急落。売りが一巡した後は、米追加金融緩和観測を背景にした円買い・ドル売りが再開し、80円台半ばにまで値を戻した。政府・日銀の為替介入への警戒感が上値を抑え、神経質な展開が続いた。


 円の総合的な「実力」を示す実効為替レート「日経通貨インデックス」(2005年=100)は1日、前日比0.3ポイント高い126.4に上昇し、10月26、29日につけた過去最高水準(126.1)を上回った。


 前週末の米国市場でドルが売られた流れを引き継ぎ、早朝から円買い・ドル売りが進んだ。オセアニア市場では一時、1ドル=80円21銭近辺まで買い進まれた。東京市場の前週末17時時点と比べ46銭の円高・ドル安水準。前週末のニューヨーク市場での高値(80円37銭)を上回り、1995年4月19日に付けた最高値(79円75銭)まであと46銭に迫った。


 9時すぎに81円60銭まで1円以上急落する場面があったが、午後には急落前の水準である80円台半ばまで値を戻し、もみ合いが続いた。円の急落について市場では「ヘッジファンドが仕掛けたのではないか」「システム取引が誤作動したのではないか」「政府・日銀が円売り介入したのではないか」などの見方が出た。


 円売りが一巡した後は、輸出企業の円買い・ドル売りが相場を下支えしたが、「朝方の急落を受け、政府・日銀の為替介入への警戒感が強まった」(大手銀行のディーラー)ことが結果として円の上値を抑えた。市場では「米債償還に伴うドル売りが出たこともドル安材料となった」(大手証券)との指摘があった。


 9~17時の円の高値は80円36銭で、値幅は1円24銭だった。


 円は対ユーロで4営業日ぶり反落。17時時点は1ユーロ=112円47~50銭前後と、前週末の17時時点と比べて68銭の円安・ユーロ高水準だった。ユーロが対ドルで買われた流れが波及し、円売り・ユーロ買いが進んでいる。


 ユーロは対ドルで3日続伸。17時時点では前週末の17時時点と比べて0.0120ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.3978~81ドル前後だった。米長期金利の低下を受けてユーロ買い・ドル売りが広がっている。〔日経QUICKニュース〕 (11/1 17:33) NIKKEI NET