東証大引け、反発 好業績銘柄に買い、銀行株は安値更新相次ぐ
東証大引け、反発 好業績銘柄に買い、銀行株は安値更新相次ぐ
平成22年10月27日
9,387.03
▲ +9.65 (+0.103%)
始値 9,436.01
高値 9,453.79
安値 9,329.86
東証大引け、反発 好業績銘柄に買い、銀行株は安値更新相次ぐ
27日の東京株式市場で日経平均株価は小幅ながら3営業日ぶりに反発した。大引けは前日比9円65銭(0.10%)高の9387円03銭だった。円高・ドル安進行の一服や前日の米株高を好感し、自動車や電機など輸出関連株が買われた。香港などアジア各国・地域の株安をきっかけに後場は下げる場面も目立ったが、上場投資信託(ETF)の買い入れなど日銀による追加金融緩和への期待から売り急ぐ投資家は少なかった。
後場に入ると、事業法人からの持ち合い解消とみられる売りで三菱UFJやりそなHD、七十七、三重銀など大手銀・地銀に年初来安値更新が相次ぎ、投資家心理が悪化、日経平均は一時9300円台前半に下落した。ただ、「為替相場が安定していれば、良好な企業決算が下支え要因として働く」(大和証券キャピタル・マーケッツ投資戦略部の西村由美次長)といい、売り込む動きは見られなかった。
前日に2011年3月期の利益予想を上方修正した花王や前場の取引時間中に4~9月期業績を上方修正したファナックが買われるなど、好業績銘柄を物色する動きがみられた。
東証1部の売買代金は概算1兆2412億円、売買高は同17億3669万株。東証1部の値上がり銘柄数は670、値下がりは804、横ばいは169だった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅ながら3日続落。
トヨタ、ホンダ、ソニーが買われ、コマツ、住友重も高い。プロ野球球団の横浜ベイスターズ買収交渉の打ち切りが伝わった住生活Gは大幅高。半面、キヤノンが売られ、三井住友FG、野村が安い。東電、新日鉄は年初来安値を更新した。JFE、住友鉱、三井物も下げた。
東証2部株価指数は続落。21日以来約1週間ぶりに年初来安値を更新した。FDK、高木が安い。半面、ラオックス、アルコニクスが高い。〔日経QUICKニュース〕 (10/27 15:23) NIKKEI NET
外為17時 円、続落し81円台後半 約2週間ぶり円安・ドル高水準
2010/10/27 21:30現在(単位:円)
81.78 - 81.80
▲ + 0.59 ( + 0.727% )
27日の東京外国為替市場で円相場は続落。日本時間17時時点では1ドル=81円92~95銭前後と、前日の同時点に比べ73銭の円安・ドル高水準だった。米長期金利の上昇に加え、米国の追加金融緩和の規模が市場予想より小幅にとどまるのではないかとの見方が広がり、ドルを円やユーロなどに対して買い戻す動きが広がった。夕方には13日以来約2週間ぶりの円安・ドル高水準まで円売り・ドル買いが進んだ。
前日の米国市場で米長期金利が約1カ月ぶり水準に上昇し、27日の時間外取引でも2.7%に迫る水準に上昇を続けた。ドル安の過程で膨らんだ円買い・ドル売りの持ち高をいったん解消し、ドルを買い戻す動きが加速した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが27日、米連邦準備理事会(FRB)が11月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決める見通しの追加緩和について、市場予想を下回る「今後数カ月にわたり数千億ドル規模にとどまる」と報じたこともドル買い戻しの材料となった。17時前には一時81円99銭近辺まで下げ幅を拡大した。
朝方は安値圏で小幅な値動きだった。前日の米国市場で長期金利が約1カ月ぶりの水準に上昇したことでドルを買い戻す動きが優勢だった。安値では月末を控えた輸出企業の円買い・ドル売りが入り、円相場を下支えした。9~17時の円の高値は81円37銭程度で、値幅は62銭程度だった。
オーストラリア統計局が9時30分に発表した7~9月期の消費者物価指数(CPI)は前期比0.7%上昇と市場予想(0.8%上昇)を下回った。豪準備銀行(RBA、中央銀行)が11月2日の理事会で利上げに動くとの見方が後退し、円やドルに対して豪ドルを売る動きが広がった。豪ドルは対円で一時1豪ドル=79円台前半、対ドルでは1豪ドル=0.96米ドル台後半まで下げ幅を拡大した。
円は対ユーロでは3営業日ぶりに反発。17時時点では1ユーロ=113円10~13銭前後と、前日の同時点と比べて12銭の円高・ユーロ安水準だった。ユーロが対ドルで売られた流れで、円買い・ユーロ売りが優勢となった。夕方にかけて円は上げ幅を縮めた。
ユーロは対ドルで大幅に続落。17時時点では前日同時点と比べて0.0143ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.3802~05ドル前後だった。ファンドなどが積み上げたユーロ買い・ドル売りの持ち高をいったん解消する動きが膨らんだ。〔日経QUICKニュース〕 (10/27 17:26) NIKKEI NET