本日2月7日は娘の8歳の誕生日。



8年前、私は幸せの絶頂にいた。

〜以下、めっちゃ長いです〜



40歳という高齢で初産。妊娠中は2回も入院したがおおむね経過は順調で正産期となる38周目を迎えた。



入院1度目は妊娠糖尿病。血糖値が引っかかり3日間の入院。この時、実は夫にナイショで毎日アイスを食べていたチョコでコーティングされたイチゴアイスのバーいちご今は全然食べたいとも思わないが、この時はどうにもやめられなかった。くわえて果物もけっこうな量を食べていた。毎日桃1個とか。母親も糖尿だし、体質的に私も気をつけなければならないというのにタラー



その頃は太極拳を教える仕事を代わってもらい、11月に入るとお腹も目立ってきて足上げなどをするだけでみなに心配されるので、10年以上続けていた練習をやめたことも大きかった。運動をやめたのに食べる量は変わらないという・・・ただ産院では間食出来ないため、血糖値はすぐに戻った。




2度目は胃けいれん。大食い夫と豆乳鍋を囲みつられて食べ過ぎ、脂汗の出るほどの痛みに耐えられず救急車を呼んでもらった。妊娠中だったためかかりつけの産院にまわされた。退院しても夫のペースに巻きこまれそうだったので、母のいる実家に早めに里帰りして出産まで母の作るご飯(夫にいわせるとおばあちゃん料理。切り干し大根とか高野豆腐とか煮物率高め)で体調を整えさせてもらった。



そんなこんなで迎えた正産期。赤ちゃんは順調に成長し、このままいったら4,000g越えポーンになるかもとお医者さんにおどされていた私は歩くことにした。私は背が高い=胴が長い=スペース広々で、赤ちゃんが大きくなりやすいとのことだった。



毎日近くの公園まで歩いていって、スマホで好きな音楽を聴きながら2〜3時間ウォーキングコースを歩いた。良く晴れた冬の日ぽこぽこ動くお腹を抱えて、樹木の多い広い公園をのんびり歩くのは楽しかった。買い物も車に乗らず荷物を持ってなるべく歩いた。



そんな努力の末、予定日より1週間ほど早く陣痛が来た時は心の中でガッツポーズ。前駆陣痛などを経て、6日の夜に産院に向かいそのまま入院となった。もう門がしまるからーと夫は追い返され、一晩ひとりで陣痛にのたうちまわった。



夫はマッサージ係だったはずなのに。本人もその日に備えて、私のお尻をピンポイントで押せるように、指圧棒を木材から削りだして磨いていたがその棒は全く日の目を見なかった 笑。



痛くて痛くて吐き気がとまらず、夕食も朝食も全く食べられない。食事の匂いをかぐことすらダメで、すぐに下げてもらった。



『あぁもったいない・・夫がいれば3秒で平らげるのに〜。だいたいこういう時の要員のくせに、いっつも肝心な時にいないんだから!ムキー』夫へのいわれなき怒りがとまらない。



子宮口が開き、分娩台へ移る前に自分で夫に連絡してと言われた。このへんはもうモーローとしてあんまり記憶にないが、カラカラの喉でなんとか電話したような気がする。



そのまま痛みの波のはざまに、自分でスタタッと分娩室に入り分娩台に乗った。夫も駆けつけて分娩スタート。時刻は朝8時。担当になった女医さんがちらと壁の時計を見て「8時30分を目標にしましょう」と言った。



2回ほどいきんだが、まだ出ない。骨盤から身体中の骨がバラバラになるような痛み。もう終わらせたい、と思って再度いきむと「今、陣痛来てなかったでしょ!なんでいきむの!」と助産師さんに叱られた。分かるんだ〜びっくりとびっくり。もう頭は見えているらしい。



そこからまた陣痛の波を待って、もう死んでも仕方ない、出さなきゃ終わらないと覚悟を決め、思いっきりいきんだ。ざばばーっとお股から何かが大量に流れ出し、一瞬の爽快感のあと、産声が聞こえた。



「3,250gの女の子ですよー」



真っ赤で妙に貫禄のある赤ちゃん。分娩台のすぐ横で髪を梳かれている姿はまるで社長さん。



「おー!おつかれおつかれ!」



初対面の娘への私の一言も社長さんみたいだった 笑。ずっとお腹にいて蹴ったりしゃっくりしてたのは君だったのか〜無事で良かったわ〜爆笑



私の頭の方で見ていた今回なんの役にも立たなかった夫いわく、取り上げたらすぐさま拭いて手足の指を確認し体重を測っていたそうな。時計を見たら、8時29分。お医者さんの言ったとおりの時間となった。



ちょうど39週と0日。予定日はバレンタインデーだったけど、1週間早く出てきてくれて、くしくも亡き私の父と同じ誕生日になった。



そのあとも女医さんに会陰を縫われながら「教科書どおりのお産でした!」と褒められたり、「スマートなお産だったわ〜なんかスポーツでもやってるのー?」と助産師さんに聞かれた私は有頂天になり、分娩台の上で思いっきり太極拳を宣伝してきた。今思うと出産直後はアドレナリンでも出てるのか、かなりの興奮状態だったゲラゲラ



カンガルーケアはしていない産院だったのに、たまたまその時は産気づく人がいなかったらしく、そのまま分娩台に寝そべっている私の胸に助産師さんがおくるみにくるんだ娘を乗せてくれた。猫と同じくらいの体重なのに全然違う。ずっしり重く感じた。特に頭が重い。



見つめていると、目をつむったままもぞもぞと動き、唇におっぱいがふれた娘はみずから口を開けた。口元に乳首を持っていくとあむっとくわえ、ぢゅーぢゅーと吸い始めた。



「上手い上手い照れ」と助産師さん。



すごい。赤ちゃんは誰に教わらなくても自分でおっぱいを見つけられるんだ。自分から吸うんだ。生きるための本能がちゃんと備わってるんだ。



なにか尊いものを見せてもらった気がした。



そんな娘も自分がママのお股から出てきたと知った時はショックを受けていた。→シロン、大人になる



今日は大師匠 心屋仁之助さんの歌を娘に送りたい。



あなたが生まれてくれて

私を選んでくれた

お祝いさせて

おめでとう

大切なあなたへ


お誕生日おめでとう♪




じいじとばあばのお墓まいり

近くの農産物直売所で買った手作りチーズフランスパンをお気に召し、ずっとかじり続ける娘もぐもぐ

(夫隠しすぎラブラブ