秋のわんわん運動会♪ 涙の感動編
運動会の最終編でございます。
今回の運動会では、たくさんの感動がありました。
ボーダーコリーのクロールくんのお話です。
このワンちゃんのママ(飼い主さん)は、少し足が不自由なのですが、この教室に通ったのも
グイグイ引っ張り癖をなくして、ママさんが安心してお散歩できるようにと教室にきました。
ママさんとレッスン中に、突然クロールくんが引っ張り出して、ママさんが転んだまま引きずられたことも
ありました。
そんなママさんが療養のためクロールくんが約一ヶ月教室にお泊りすることになりました。
先生はママさんが療養から戻ってくるまでに、ママさんのとなりについてお散歩できるようにすると
約束しておりました。
クロールは、毎日毎日ママさんのためにがんばって、先生と訓練しました。
そしてママさんとの再会の日。
はじめ、遠くでママさんは先生との訓練を見守っていましたが、急いで近寄ってきたクロールくんを
抱きしめて、「よくがんばったねっ!」って泣いておられました。
そうなんです。クロールくんはきちんととなりについてお散歩できるようになっていました。
また先生は、クロールくんと遊ぶときママさんの足に負担が掛からないようにと、
ボールを投げて手に持ってこさせる訓練もしていたのでした。
ママさんとクロールくんが一緒に帰るときに先生はクロールを抱きかかえ、
「いいか。クロール。これからはキミがママをずっと守るんだぞ。たのんだぞ。」となでていました。
私たちはそれを見ていて、とても胸があつくなりました。
そんなクロールくんを知っている私達は、探索犬の競技で感動してしまいました。
そうなんです!クロールくんは隠れているママさんが呼んだ途端に、途中の罠に目もくれず、
一目散にママさんのところに走っていったのです!
周りからは、拍手でした。先生もきっとうれしかったと思います。
キミはほんとにママさんを守れるワンコになったんだね!
クロールくん、感動をありがとう。
最後の競技。レッドカーペットでは、みなさんいろんな芸をお持ちで、レベルが高かったです。
優勝は、Mダックスのマロンちゃん。
素晴らしい芸でした。
じつは、マロンちゃんは吠え癖がひどく困ってしまい、この教室にきました。
先生のアイディアとパパとママの日常の訓練でとってもおりこうさんになりました。
そんなマロンちゃんが、華麗にジャンプしたり転がったり。ママさんのコマンドどおりに動きます。
みなさんからは、拍手拍手。
感動です。素晴らしい!
とにかく、みなさん一生懸命競技に参加していました。
思えば、このしつけ教室に通うワンコたちは、私達を含め、なにかしら問題を抱えて通ってきているのですが、
通い続けているワンコ達は、かなり、おりこうさんになっています。
競技をがんばっているワンコをみていると、今までの問題行動はなんだったんだろう?って思ってしまうくらい
飼い主さんとの関係がうまくいってるのが、伝わってきます。
ワンコといっしょに競技を楽しむ。
これは、飼い主さんときちんとコミュニケーションがとれていなければ、ワンコだって楽しくないし、
うまくいきません。
とにかく、させるのではなく、飼い主さんも一緒に楽しむ。
ワンコは飼い主さんの喜ぶ顔や褒めてくれるやさしい声や言葉が、何よりのご褒美になります。
そのために、ワンコはさらにがんばります。今まで出来なかったことが、突然できるようになります。
そんな時、会話はできなくてもコミュニケーションがとれていると実感します。
そんな事を常に教えてくれる、先生のお話です。
競技中はずっとワンコたちを見守り、我が子の運動会をみているように楽しんでおられました。
先生が引いた番号くじで、競技の順番がきまるのに先生くじを引くの忘れるくらい、楽しんでおられました。
「先生、次のくじ引いてください。」の声に、「いや~。実におもしろくて、ごめんなさい。」と先生。
ほんとに先生のうれしそうな顔をみて、私達はまた感動してしまいました。
今回の運動会では同時にチャリティバザーも開催されました。
これは、通っている飼い主さんたちがそれぞれ、ワンコの洋服やおもちゃ。愛犬の写真の缶バッチ
本、雑貨、ハンドメイド作品などたくさん出品されました。
その収益金を、わんわん基金に寄付することになってます。
と事前に先生へ話していたのですが、実はこれ先生のしつけ教室に寄付しようと、先生には内緒で
みなさんが協力してくれました。
先生は、しつけ教室のほかに、保健所に保護されたワンコをひきとって、
里親さん探しをボランティアでなさっています。
ワンコの病気の治療代や食費全て、先生が負担です。
そんな先生のすばらしい活動を私達が少しでもお手伝いできないかということで、
このチャリティバザーが企画されました。
運動会の最後に、これを企画したフレブルのビビアンママがこのチャリティーの主旨を説明しました。
収益金はみなさんの協力のおかげですごい金額になりました。
その収益金を先生にお渡しして、先生からの一言をお願いしました。
先生は、ずっと黙っておられましたが、やっと話した言葉が
「・・・ただ、ただ好きでやってきただけなのに・・・。」
「・・・。」
「ほんとになにもいえません・・・。ありがとうございます・・・。」
先生が涙をこらえてお話した姿に感動で、そしてこの企画に参加できたこともうれしくて
私たちも涙が出てきてしまいました・・・。
私達みんなが、ちょっとした気持ちではじめたこのチャリティ。
少しでも先生のお手伝いをしたいというみなさんの気持ちが今、ひとつになったような気がしました。
今後、だんだん進化していくコロポックルわんわん相談所。
私達も先生の考えを受け継いで、まだまだ困っている飼い主さんやかわいそうなワンコが一頭でも
少なくなるお手伝いをできれば、すばらしいことだと思います。
コロポックル小学校。私達PTAはしつけ教室を勝手にこう呼んでいます(笑)
ずっと卒業したくない楽しい学校です。
あるブログに書いてありました。
「しつけはいつまでも、ワンコの成長とともに進行中・・・。」
なるほどね。気長に楽しくがんばろう!
とにかく、ほんとに素晴らしい運動会なのでした。
おしまい。