九州、四国へ遠征、鉱物採集の旅(其の四) | なんだかんだの石集めと与太話

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鉱物を初めて手にしたのは、小学生の時。それからずっと中断。
2011年頃より、やっと暇になったので、また石の世界へと羽ばたき始めたけど。

 木浦鉱山での採集後は、すぐに福岡石の会の人とは別れ、私はキャンプ場へ。夕方だったので、福岡石の会の人たちは、日帰り採集で付き合っていただき、返りはだいぶ遅くに福岡に着いただろうと推測されました。産地も知らないのに案内をしていただき、おかげで楽しい時間を過ごすことが出来ました。採集はあまり成果は上がらなかったけれど、産地の状況がよくわかってそれだけでも大きな収穫です。感謝です。

 

 福岡石の会の方々とはダツガタオ坑の入口で別れ、私は豊後大野市清川町の駅から2kmほどの所にあるキャンプ場ロッジ清川に宿泊。木浦鉱山は、佐伯市内にあるからお隣の市にあることになる。ロッジ清川は、川べりにありました。手続き後は、シャワーを浴びて気分を変え、夕食は食堂でステーキを。食欲がちょっとない感じだったが、肉が美味しくてどんどん食べてしまいましたね。夜はツリーハウスの中、静かでぐっすり眠ることが出来ました。

 

 朝は、朝食後にすぐに出立。木浦鉱山での採集をまたしてからと思ったが、近くに鍾乳洞があるようなので、そちらに行くことにする。ちょっと旅行疲れを取る感じで。行った鍾乳洞は、穂積水中鍾乳洞。入口では水がどんどん流れて出ていたのはビックリ。ここへ行く途中の川には、規模は小さいけれど玄武岩と思われる節理も見られました。

 

    

    写真1 豊後大野市清川町の川沿いの節理

 

 鍾乳洞を見てから、川沿いの風景を楽しみ、木浦鉱山でちょいとまた採集と思ったら、いつのまにか12時近くになっていた。道の駅みえは見晴らしの良いところにあり、そこで昼食をとのんびり構えていた。が、そこから佐賀関まで1時間半くらいはかかるようで、余裕を持っていきたいと思っていたので、昼をそこそこに道の駅を出発。ナビに従い、道を進むと13時前には佐賀関に着いてしまった。13時出発の船がまだ出航していなかったので、手続きをすると予定の14時ではなくて、一つ前の船に車の一番最後で乗船することが出来た。(→国道フェリー九四

 

 佐賀関には精錬所がある。167mほどの大煙突があったらしいが、それも10年ほど前に解体されてみられない。船から精錬所と思われる建物などが見えたので写真に撮る。

     

     写真2 船から見た精錬所の外観

 

 私にとって船に乗ることなどほとんどないので、貴重な体験だった。だが、あのベトとした感じの潮風にはちょっと慣れないなと感じた。たまたまの天候のせいがあるのかもしれなかったが。いやあ、ホントに天気が良かったけれどね。

 佐賀関から愛媛県の三崎港には1時間ほどで到着。

     

     写真3 まもなく三崎港に到着

 

 船から下りて、すぐに次の採集地に向かう。採集地は、三崎石や伊予石の産地である大久海岸。採集は難しいと思っているので、どんなところか見てみたいという所。伊方町三崎から国道197号を使い、いざ出発。

 1時間もしないで大久港に到着。そこで準備するとハンマーをどこかで忘れてきたのに気づく。もう後の祭り。諦めて海岸沿いを進み、海岸の様子を見る。

     

     写真4 大久海岸

 

 友人からは目的の石がとれる場所を教えて貰っていたが、その場所は潮が満ちていて海の中だった。海岸には変成岩の地層が露出しており、中央構造線に近いことが感じられた。

     

     写真5 大久海岸での変成岩の地層の例

 

 マンガン鉱らしい黒い石がいくつか見つかる。海岸には紅簾石が含まれる紅簾片岩があったので拾う。自然銅が見つかるという話だったので海岸でいくつかの石を割ってみたが見つからない。小1時間ほど海岸を石を割りながら歩いたが、めぼしい物は見つからない。ウロウロしていたら、アタカマ石がついた岩を見つけたのでそれを叩き割って採集した。

 この海岸では、三崎石伊予石が最近(2013年)に見つかっている。三崎石と伊予石については東大顕微鏡室の浜根氏のサイトをご覧ください。二つの鉱物共に顕微鏡サイズだと思いますが。

 

 よくわからないまま、疲れてきたので採集を止め、車に戻って今夜の宿泊する八幡浜へ。宿泊は友人が探しておいてくれて、宿泊のみの所、立花時計店。事前に店からメールが来ていたが気がつかなくて、近くの風呂屋の前で風呂屋のご主人が椅子に座っていたので聞いてみた。最初店の名前を私が勘違いしていて、すぐにわからなかったが、勘違いに気づくと、風呂屋のご主人は親切丁寧に店まで案内もしてくれ、後で食事のために近くにある繁華街の道まで教えてくれた。風呂屋のご主人に感謝。

 まずは風呂屋で風呂に浸かって疲れを癒やし、その後に通りに出て、食事。通りは今時何処でもそうであろう、ご多分に漏れず多くの店が閉まっていた。

 

 夜は、静かにゆっくり眠れた。