はじめに
先日(6/14)の水曜に、合同資源(株)の鉱石資料館へ行ってきました。
鉱石資料館に行く際には、以下のサイトを見てください。最後の方にアクセス方法や開館時間、予約が必要であることなどが書いてあります。
→鉱石資料館 – 株式会社合同資源 (godoshigen.co.jp)
合同資源(株)は
ところで合同資源(株)って何やってんの?と思う人もたくさんいると思います。以前には、山形、北海道や福島県で金属鉱山を経営し、金属の採掘を行っていました。金属鉱山からは平成になる前に撤退し、現在は天然ガス事業と、天然ガスに伴なって産出するヨウ素関連の事業を行っています。
ちなみにヨウ素の生産は、日本は世界の約1/4を、チリが世界の2/3を生産しており、2つの国で世界の90%以上を生産しています。千葉県では国内の80%以上を生産しています。合同資源は、世界の7%の生産をしているとのこと。
詳細はこちらのサイトを見てください。→ 合同資源(株)
鉱物資料館へは、
面白いことに、合同資源(株)は千葉県唯一の村である長生村の中にあります。私の家からは、車で1時間とちょっとの所です。長生村は茂原市に隣接し、車で行くと茂原市内の続きのような感じで、別な自治体とは思えず、家並みは茂原市内から続いています。合同資源の建物は、国道128号線沿い両サイドにありました。茂原市内から来ると、左の新しい建物の中に鉱石資料館はあります。その建物の道路の向かいは合同資源の工場のようで。
写真1 合同資源(株)の新しい建物
(この建物の中に鉱石資料館はある。)
左の新しい建物前から入り、右か左のどちらかの駐車場に車が駐められました。受付は、新しい建物(の写真中央の所から入ってすぐ左にあり、鉱石資料館は2階でした。
忙しい中、館長さんに対応していただきました。パンフレットも頂きましたが、ほとんど見ずに、一つ一つじっくり見て回り、13時から閉館のはずの16時を過ぎてまで見させて頂きました。蛍光がある鉱物ではわざわざ館内の電気を消して、紫外線ランプまで持ってきて頂いたりなどもしていただき、非常に親切な対応で、写真撮影もOKということで、私には有り難かったですね。
ここは、鉱物の展示は少なく(といっても場所的なもので、点数は500点はある感じ)、日本全国の鉱山毎の鉱石の展示が主ですから、鉱物を期待していくとがっかりするかもしれません。第2ゾーンがそれに該当し、鉱物としてみていると鉱物名の表示が少なく、色々な成分が付いていて、よくわからなく、つまらないことになってしまう感じです。しかしその中にも非常に珍しい鉱物がついた標本があったりして私には楽しめました。第3ゾーンでは、組成別に分類されており、第4ゾーンには、古いけれど非常に綺麗な、貴重な標本があってビックリでした。
展示は、以下のようになっていて、じっくり見て回ると3時間では足りません。鉱物を見たければ、第2ゾーンは飛ばして、第1,3,4ゾーンだけを見るだけでもなかなかだと思いました。繰り返しますが、第2ゾーンの中にも非常に珍しい鉱物など見るに値する鉱物はありました。
第1ゾーン:寄贈品や有名鉱山の鉱物標本 150点
第2ゾーン:国内830箇所の鉱山の鉱石標本 900点
第3ゾーン:国内外の鉱物 150種250点
第4ゾーン:自然金や貴重な秩父鉱山などの鉱物標本
気になった鉱物
1.秩父鉱山の自然金(Au)
有名な糸金ですな。
2.秋田県・日三市鉱山の針銅鉱(Cu2O)
サイズは小さいものの、実際はもっとキラキラしている。
3.神岡鉱山の閃亜鉛鉱(ZnS)
閃亜鉛鉱の四面体がくっきりと。
4.多田銀山の自然銀(Ag)
写真がピンボケだけれど、糸状の銀の光沢がはっきりと見える。
5.菱マンガン鉱(MnCO3、左から、稲倉石鉱山、尾太鉱山、八雲鉱山)
これらの石は触り放題でした。
特に有名な尾太(おっぷ)鉱山の菱マンガン鉱は表面つるつるで触り甲斐ありましたネ。
6.秋田県・太良鉱山の方鉛鉱(PbS)
これは有名なクランツ標本で、里帰り品です。太良の方鉛鉱はもう採集は不可能であるし...。
7.喜和田鉱山の灰重石(CaWO3)
紫外線を当てると
石の重量は2kgぐらいあるんじゃなかろうか
紫外線当てると凄く光って。
8.秋田県・大葛鉱山の黄銅鉱(CuFeS2)
上の写真の一部拡大すると下の写真のように。
9.北海道・轟鉱山の轟石
何処が轟石なのかよくわからないけれど。
この鉱山は合同資源(株)の鉱山でした。
10.市川鉱山の輝安鉱(Sb2S3)
サイズは20cmほどであまり大きくはなかったけれど、光沢は良かった。
他に、発盛(はっせい)鉱山の毒重石、小来川鉱山の藍銅鉱、秩父鉱山の車骨鉱、毛鉱、葡萄鉱山の方鉛鉱、細倉鉱山のウルツ鉱(繊維閃亜鉛鉱と表記)など、たくさんの気になる石がありました。