はあ、弱ったなあ(続 羽根谷のコランダム編) | なんだかんだの石集めと与太話

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鉱物を初めて手にしたのは、小学生の時。それからずっと中断。
2011年頃より、やっと暇になったので、また石の世界へと羽ばたき始めたけど。

 前回「ルビー?サファイヤ?どっちなのかな?」を書きました。本を色々読んでると、今更ながら、ほんとこれでいいのかいなと悩みます。

 

 参考1のp93には、羽根谷のコランダムの写真が掲載されています。微妙に色合いが違いますが。

 で、そこを読むと「濃赤色だけルビーで、サファイアと呼ぶ」とあり、

そのサファイアの説明の後に、「赤色からピンクのものは、長波の紫外線で赤く輝く」と。しかし、p60を見ると、「長波長の紫外線ではルビーはほとんど色が変わらず」とあって、所有している石は赤じゃないけど、長波長の紫外線で赤く光る。なのでこれはサファイアというべきかなということになって悩みます。

 

 参考2にも、羽根谷のコランダムの写真が掲載されていて、わかりづらいけれど左上の僅かに紫色部分が該当するんだろうなっと。参考3では、色がかなり違うし、透明感もありません。

 

 いずれの本(参考1,2,3)も、周囲は白雲母に取り囲まれているとあります。参考1や3では、その白雲母に微量にクロムが含まれると書いてあります。が、自分の石でその緑がかった部分を針で突つくと簡単に壊れるのですが、その中にいくら突いても壊れない小さい石も含まれており、白雲母だけではないことがわかります。この部分だけは確かなようで安心できますが。

 

   

   写真1 コランダム(Al2O3、岐阜県飛騨市河合町羽根谷産)

       蛍光灯とLEDライトを当てて撮影

 

   

   写真2 コランダム(Al2O3、岐阜県飛騨市河合町羽根谷産)

       左上から長波の紫外線だけを当てて撮影

 

 写真の撮影は、いずれもデジカメ(Olympus μ-7020)で行いました。結構あちこち赤く光る上に、淡い緑色に光るところもかなり多く見られます。写真2の左上の箇所は、自然光下では紫色に見える所はほとんどありませんが、紫外線を当てると結構赤く光ってびっくりです。

 

 ちなみに別の紫外線ライトを使用して光を当てると赤く光りますが、光り方が弱くて、真っ赤に光るのでなく、単に赤く光る感じでした。

 

 最後に。

 今回のカメラの撮影で、色の再現の難しさを痛感しました。CCDを使ったカメラが多くなってきて、本当にその色が出ているのか、逆に映えるように脚色してしまっているんではないかと思うことが多くなりました。写真でも動画でも真実は完全には見ることができないのではと思わせます。

 

 参考に、別なデジカメ(Fuji FINEPIX F80 EXR)で、長波の紫外線を当てて撮影したときの写真も載せておきます。光っているところが全然見えません(;_;)。

    

 

参考
1.松原聰,鉱物肉眼鑑定図鑑,秀和システム(2017)

2.藤原卓編著,必携 鉱物鑑定図鑑,白川書院(2014)

3.松原聰、宮脇律郎、門馬綱一,鉱物の博物学,p83,秀和システム(2016)