高校生の自殺問題から広がった体罰問題が次から次へと明るみに出ています。
僕はこの際、膿は全部出してしまうべきだと感じています。

僕の周りの意見を聞くと「自分もバットで殴られた。でもあれも愛のムチ。なんでも否定するのはよくない」そういう意見が一番多いです。

僕もだいたい同じ意見ですが、うまい飴とムチの使い分けやする側とされる側の気持ちのギャップを考えるとどこが適切か判断が難しいです。

選手を強くしたいと思うほど、選手のことを真剣に考えるほど、力が入るのは当然だと思います。
そして人間は習慣に従う生き物です。自分が殴られて強くなってきたならば、自分が指導者になっても当たり前のこととして同じ方法をとると思います。

でもそれではいつまで経っても同じことの繰り返しです。
実際にはスポーツのスキルを身につけることに何の役にも立たない暴力が横行して、選手は苦しみ続け、次の犠牲者が出るかもしれません。


僕は大学時代、初代日本選手権王者になった京都大学のアメリカンフットボール部にいました。
4年間の現役生活を終えた後、新人コーチを担当した経験があります。
体験入部なので、厳しいことを言ったり叱ったりは一切しませんでした。
そんなことをしようもんなら、勉強ロボットと化している弱っちい京大生は、二度とグラウンドにやって来なくなること間違いありません。

わかりやすく指導することと肝心なことは自分で考えること、あとは選手をうまくのせてうまくできたら褒めまくる、数年前に自分がされたようにそういうやり方をするしかないんです。
そういうやり方しかできませんでした。
大抵の人間は褒められて伸びるタイプなので、そのやり方がベストに近いやり方だと思っています。


話は変わりますが、うちのパクはあまりの気の弱さに家から離れることを怖がったり、匂いに犬一倍こだわるビーグルであることが災いして、長年ちゃんと散歩することができませんでした。
そのおびえの深さと散歩に対する気力のなさは、並大抵の精神力では対応できるものではなくて、ただでさえ心身の調子が悪い僕は、何度も飼育放棄しかけました。

それでもなんとか自分を奮い起して訓練士さんに、普通に散歩できるように力をお借りしました。
そのときに注意されたポイントは

1.散歩を楽しい雰囲気にする。できたら自分も楽しめるようにもっていく。

2.ちゃんとスムーズに歩けたら、思いきり褒める。

その2点でした。


たたくとか、棒でなぐるとか、言うまでもなく選択肢には最初からありませんでした。

人間も同じ。何事にも「絶対」はないとよく言うけれど、「体罰は絶対ダメ!」これは自信を持って言い切れます。


評判になろほど怖いけど真っ直ぐな目で敵を睨み、ロンドン五輪で金メダルを獲得した松本薫選手。迫力と素顔のかわいらしさのギャップがなんともいい。
体罰が横行していたなかで、逆境に耐えていたのだろうか・・・?

                
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