先日お会いした無農薬農家の方と、有機JASのお話をしたことをきっかけとしていくつか書かせていただきたいと思います。
そして今朝FBを見ていると、このJASマーク問題で苦労されている方もいらっしゃるそうです。
大きくかいつまんだ感じで話しを進めさせていただきますね。
一般的に「無農薬」と思われているマークですね。
言いながらこれはもれなく無農薬の証拠にはなりません。
この有機JAS法でいう「有機農産物」は「科学的に合成された肥料及び農薬の使用」を避けた物を基本とする、という定義があります。
例えば「炭酸カルシウム」でも、科学的ではなく天然鉱石を砕いて作った物ならOK!という訳です。
しかも一般に言う有機と無機ではないので、銅なども使われたりしています。(どうしても銅などを含んだ物を使わないと育成が難しい物があるのは事実です。)
メーカーから売り出されている、50種類以上の農薬や殺菌殺虫剤がここに含まれます。
しかも一般農法であれば、農協等から使用制限や使用期間等の指示制限がありますが、有機JAS認定の農薬類に関しては、使用量や時期の制限等はいっさいありません。
大量に使っても良いし、一般に言う農薬のような使用記入の義務もありません。
さらに、有機肥料であればなんでもよくて、ホルモン剤や農薬まみれの飼料を食べて出た家畜の糞を大量投入したとしても、何の問題も無いわけです。
ある意味では、有機JASは必要な制限を無くしてしまう法律でもあるんです。
しかも面白いことに、このJAS法で認められている農薬は、あくまで天然鉱物や植物抽出物という縛りのみで考えられていて、生物や自然環境に無害かどうかは立証されていないという事です。
一般的に安全だという思い込みだけで使用されている現実がありますが、残留銅等の問題もちらほら浮上してきており、水源保持をするためにも滋賀県の琵琶湖付近ではボルドー液の使用を禁止しています。
言っってしまえば、ボルドー液(有機JASで使用可)は自然にとっては良くないと認められている様な物ですね。 詳しくは「ボルドー液・禁止」等で検索するとたくさん記事がかかれています。
---------------------
JAS認定を受けるには、個人でも初年度は17万~20万円、毎年10万円以上の経費がかかります。
審査員の旅費なども支払う形になるため、基本の約10万ではとうていおさまらないんです。
法人であれば、さらに+10万円ぐらいかかったりもします。
しかしJAS認定をとったとしても、それに見合う販売価格や販路を確保できないと認定をとった意味も無くなったりします。
生産量の少ない個人農家では、元を取れないことが多いと言われています。
---------------------
有機JAS認定をとっていないといくら有機農業をしていたとしても、販売時に「有機」の文字を使うことができません。
自然栽培や自然農法というのもこだわった決まった形になってきていますので、無断使用ができなくなってきています。
良い意味で見ると、実際は有機農業じゃない農家が有機農業を語る詐欺を防ぐ役割をしてくれています。
しかし実際に有機農業で営んでいる方が、費用がかかるために有機を名乗ることが出来なくなっている現状もあります。
---------------------
有機JAS法とはあくまで日本の法律です。
近年EU諸国やアメリカのオーガニック基準と擦り合わせている部分もありますが、あくまで有機農産物認定での話しのみとなっています。
海外のオーガニック認定としては、「半径3km以内で農薬を使用していない」等の基準もあります。
しかし日本ではこれはほぼ不可能と言っても良いでしょう。
この認定が海外のオーガニックでは受けれないために、わざわざ日本のJAS規格をとる海外の農家もあるそうです。
----------------------
有機農産物だけど、オーガニックとナチュラルは違う。
野山に生えている自然のクリがあれば、それは有機農産物ではなく自然農産物であり、オーガニックではないという物です。
魚や肉もオーガニック認定があるのですが、養殖はオーガニック認定が降りますが天然の物は認定されません。
あくまで人為的な物をオーガニックと言います。
この為にオーガニックより良いと言われる「自然な野山から収穫した山菜」はJAS法に適用されません。
管理された竹林から収穫したタケノコはJAS認定がおります。
完全に山奥で管理していない場所からとったタケノコはJAS認定がおりません。
----------------------
こう書いていると有機JAS法が信用できなくなりそうですね。
しかし有機JAS法はとても厳しい法律でもあります。
近年では、「種と苗も農薬を使って栽培した物を使用するのは禁止」になったそうです。
特に畜産では、与える飼料も有機産物・もしくは禁止農薬のかかっていない草等を食べて自然に近い状態で飼育されている事が条件なんだそうです。
日本のJAS法は「農林物質の規格化及び、品質表示の適正化に関する法律」なので、いわゆる農業や水産畜産の食品表示の法律なんです。
その為厳しいですが、綿花等の食料以外の生産物にはJAS法が適用されません。
その為に2010年でしたか、カルピスがJAS法に触れちゃいまして「100%ジュースに香りを増すために、果汁を発酵させていた物を1%程加えていた。」、という事で60万本を廃棄して損失が数千万円になったという事もあります。
------------------------
ちなみに上記の件に関して、綿花等は海外ではオーガニック認定される国は多数在ります。
そしてJAS法では、ジュース表記は果汁100%じゃないとダメだと決まっています。
濃縮還元は食塩のみ添加を許されています。 野菜ジュース(いわゆるミックス)に関しては定まっていないために砂糖類や蜂蜜加えられても許可がおりています。
その中でさらに「ストレートピュアジュース」「ストレート」「以外」の段階がありまして、酸化防止剤の使用の有無の事も書かれています。
その中でストレート以外のジュースに関して、「砂糖及び蜂蜜の原材料に占める割合が2.5%であること。」という100%じゃなくてもいいよ、という記述があったりします。
ちなみに最近では、ジュースはソフトドリンク全般の意味で使われるようになりましたね。
みなさんカラオケBOXなどに行ったことがあると思うのですが、飲食店でもジュースと書かずにソフトドリンクって書いていますよね? これはJAS法に触れるからです。
ここまでJAS法についていくつかにわけて書かせていただきました。
JAS法そのものは信用して良いと思っていますが、それを言い訳にとんでもないことをしている人達が居るために、JAS表示を信用していません。
良い野菜等を知るきっかけには良いと思います。
JAS法を皮切りでかまいませんので、やはりベストは生産者と消費者が、顔の見える信用のある繋がりを持つことが大事なんだと思います。
それでは、長くなりましたが皆様の良い知識の1欠片にはなれたでしょうか?
ここまで長々と読んでいただき、本当にありがとうございます!!